個人年金保険
保険・その他
値動き: おだやか / 換金: 換金しにくい / NISA: 対象外
受け取りの形が決まっている、長い契約
どういう商品?
保険料を払い続け、決まった年齢から一定期間または生涯にわたって年金として受け取る保険です。円建ての定額型は受取額が契約時に決まり、変額型・外貨建て型は運用や為替で変わります。受け取り方には、期間中は生死に関係なく受け取れる確定年金、生存中だけ受け取れる有期年金、一生涯続く終身年金があります。受け取りが始まる前に死亡すると、払込んだ保険料に応じた死亡給付金が遺族に支払われます。
もうけと損の出どころ
定額型は受取額が読めることが利点で、増える力はほとんどありません。低金利の時期に契約したものは、払込総額をわずかに上回る程度にとどまることが多いです。外貨建てはここに為替のリスクが加わります。一括と分割(年金)のどちらで受け取るかで総受取額や税金の計算が変わり、分割の方が多く受け取れる設計の商品もある、と脱・税理士スガワラくんは説明しています。
コスト(どこで抜かれるか)
保険関係費用が引かれます。途中解約は元本割れが基本で、契約から10年以上たたないと払った額に届かない設計が一般的です。変額型・外貨建て型は保険関係費用に加えて資産運用関係費用もかかり、市場価格調整(MVA)付きの商品は、積立期間中の解約で受取額が払込保険料を下回ることがある、と生命保険協会は説明しています。
税と口座
条件を満たし個人年金保険料税制適格特約を付けていれば個人年金保険料控除が使えます。年金として分割で受け取ると雑所得、まとめて一括で受け取ると一時所得として扱われ、所得の計算方法が変わります。特約の条件は、受取人が契約者本人か配偶者で、保険料払込10年以上、年金受取開始が60歳以降かつ10年以上の年金であることです。
向かない人・注意
何十年も資金を固定する契約です。その間に金利や物価が変われば、当初の受取額の価値は変わります。「強制的に貯まる」という心理的な効果が最大の価値である場合が多く、それを承知の上で選ぶなら合理的です。増やす目的ならiDeCo(個人型確定拠出年金)のほうが、税の効きも運用の自由度も上です。年金を毎年受け取ると他の所得と合算され、住民税非課税の基準を超える場合がある、と脱・税理士スガワラくんは説明しています。
出典
- 公的機関 国税庁(2026) No.1610 保険契約者(保険料の負担者)である本人が支払を受ける個人年金
- 公的機関 国税庁 No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき
- 公的機関 国税庁 No.1141 生命保険料控除の対象となる保険契約等
- 公的機関 生命保険文化センター 個人年金保険|主契約の種類|生命保険の種類(主契約・特約・その他)
- 公的機関 生命保険協会 市場リスクを有する保険商品への加入にあたって
- 動画 脱・税理士スガワラくん どちらを選ぶかで貰える金額が全く違う!財務のプロが個人年金保険のオススメの受け取り方を説明します!
解説動画: 【実例で解説】個人年金保険は一括受取りと年金受取りのどっちが得か!その税金と手取り額を解説!/税理士KOBAYASHIちゃんねる
受け取り方で税が変わる: 一括で受け取れば一時所得、年金の形で受け取れば雑所得になり、税の計算がまるごと変わる。雑所得はその年の年金から払った保険料のうち対応する分を必要経費として引き、一時所得は保険料と特別控除50万円を引いて半分にする。
手取りで並べて比べる: 動画は実例で、65歳から年金・65歳で一括・5年遅らせて年金の3つを税引き後の手取りで並べる。一括は税が軽い反面、将来の年金が現在の価値に割り引かれるため受取額そのものが縮み、手取りは最も少なくなった。
手取りだけで決めない: ただし一概には言えないと釘を刺す。毎年受け取ると所得が増え、住民税非課税世帯から外れることがあるからで、介護費用や医療費の軽減、給付金という恩恵を落とす。暮らしに合う受け取り方を選ぶ、と結ぶ。