利用可能性ヒューリスティック
引っぱられる
思い出しやすいことを、起こりやすいと感じる
どういうクセ?
鮮明な事例や、繰り返し目にした情報を、実際の頻度より高く見積もる性質です。飛行機事故のニュースを見た直後に飛行機を怖く感じるのと同じ仕組みが、投資判断でも働きます。
相場で何が起きるか
成功談は語られ、失敗談は語られません。SNSには利益の報告が並び、損失は静かに消えます(生存者バイアス(消えたファンド))。その結果、成功の確率を過大に見積もることになります。特定の銘柄が話題になり続けると、それが良い投資先に思えてきます。
仕組みで防ぐ
個別の話ではなく、全体の統計を探す。「この手法で成功した人」ではなく「この手法を使った人全体の分布」を見てください。前者はいくらでも見つかり、後者はめったに公開されません。その非対称そのものが情報です。
解説動画: 行動経済学の魔法!あなたの脳が数値予測を外す理由(利用可能性ヒューリスティクス)【行動経済学4】/中川先生のやさしいビジネス研究
クイズから始まる: 「Rから始まる単語」と「Rで終わる単語」はどちらが多いか——この問いが、人間の判断のクセを知る例として置かれる。思い出しやすいほうを多いと感じてしまう、というのが利用可能性ヒューリスティックの核心。
速さと引き換えに何を失うか: ヒューリスティックの働きによって、人はパッと短時間で答えを出せる。しかしそのスピードのために正確さを犠牲にしている。この交換が起きていることに気づけるかどうかが分かれ目になる。
なぜ投資で効くか: 行動経済学は「人間らしい意思決定がどう行われるか」を分析する学問だと定義される。日常の経済的な判断がどう下されているかを扱う以上、投資判断もその対象そのものになる。