メタ分析
確かめ方の言葉
同じ問いを扱った複数の研究を数字でまとめて見る方法
どういう意味?
同じ問いを扱った研究をいくつも集め、効いた向きと大きさを数字でまとめて見る方法です。1本の実験には偶然の当たり外れが混ざるので、束にして平均と幅を見ます。この図鑑が「くり返し確かめられている」と書くときの主な根拠がこれで、1本の報告より重いものとして扱っています。研究どうしのばらつきも、結論の確かさを測る材料になります。
どこで出てくるか
「くり返し確かめられている」という裏づけの後ろには、たいていこれがあります。1本の報告が有名になったあと、束ねて調べ直すと支持されなくなった例がモーツァルト効果です。読むときは効果量で差の大きさを見て、何と比べたのかを対照群とランダム化の側から確かめます。技の側では紙と画面の使い分けが、この数字を引いた例です。
取り違えやすいところ
束ねた数字だから正しい、とはなりません。集めた研究の質が低ければ結論も揺れますし、比較相手が違う研究を混ぜれば平均の意味も変わります。効かなかった検証が表に出にくい出版バイアスは、束の中へそのまま持ち込まれます。勉強法を効果量の順に並べた一覧も、換算のしかたを統計の側から批判されています。束を見るだけでなく束の中身を見る、という二段で読みます。
解説動画(海外・英語): How to Interpret a Forest Plot/Terry Shaneyfelt
束を一枚の図に: 動画は、複数の研究をまとめた結果を一枚に示す図としてフォレストプロットを説明します。左上は各研究の説明、右は同じ内容を図にした部分、左下は統計の部分で、研究1本が横一行に対応します。25本や50本が並ぶ図もあり、いくつ束ねたのかが行の数でそのまま見て取れます。まずはこの三つの区画を分けて見るのが入り口だ、という進め方です。
各研究の数字: 各行には、対照群とランダム化で組まれた試験なら介入群と対照群の内訳が並び、結果はリスク比のような形で95%の区間つきで示されます。診断の検査を束ねた図なら、同じ場所に偽陽性や偽陰性の数が来ると補います。左の数字と右の図は同じ中身なので、横一列がつながっていることを確かめてから読み始めます。
重みと四角の大きさ: 束ねるときの重みはばらつきの逆数を使うことが多く、平均すれば規模の大きい研究ほど重くなると説明します。ただし常にそうとは限らず、別の重みが使われることもあると断ります。図では四角の大きさがその重みに当たり、四角から左右へ伸びる線が区間です。話し手は生の数字より図の側のほうが読み取りやすいと言い添えます。
効果なしの線: 縦に引かれた線は手当てに効果がないところを指し、リスク比なら1、平均の差なら0になります。図の下にはどちら側が介入に有利かを書いたラベルが置かれ、使う図ごとにラベルの付け方を確かめておくよう促します。そのうえで、メタ分析は研究を統計的に束ねてより精確な推定にする作業だ、と言い添えます。
菱形とばらつき: 束ねた答えは菱形で描かれ、頂点が効果量の推定値、両端がその区間です。検定の値も数字の側に添えられますが、例では菱形の端が効果なしの線をまたいでいて、差があるとは言い切れないと図だけで読み取れると述べます。最後に研究どうしのばらつきを調べた検定が別枠に出ることへ触れ、その中身はこの動画の外だと断って終わります。