目薬(人工涙液)
体を整える
目薬(人工涙液)は、画面を見続けて乾いた目に水分を足すものです。
どこに効くか
画面や本に集中していると、まばたきの回数が減ります。目の表面の水の膜が薄くなると文字の輪郭がにじみ、力を入れて見ようとします。この力みが「目が疲れた」と感じているものの正体の一つです。人工涙液は涙に近い成分で水分を足すもので、清涼感で紛らわせる目的の製品とは狙いが違います。効くのは乾きに対してだけで、睡眠不足や合っていない眼鏡の度数から来る疲れには届きません。まず意識してまばたきをすることと休憩が先にあって、それでも乾く時間帯を埋めるための道具です。暖房や冷房の風が顔に当たる席では、同じ時間でも乾き方がはっきり変わります。
選ぶときに見るところ
種類が多いので、まず成分の欄を見ます。防腐剤の入っていない使い切りの容器は、一日に何度もさす人やコンタクトを使う人が選びやすい形です。コンタクトの上から使えるかどうかは製品ごとに違うので、容器と説明書の表示を必ず確かめてください。目の痛みや充血、見え方の変化が続くときは、目薬で押し切らずに眼科にかかるほうが早く済みます。買う前に、部屋の湿度とエアコンの風向きを直すだけで乾きが収まることもあります。迷ったら薬局で、使う時間帯とコンタクトの有無を伝えて相談してください。持ち歩く本数は、机用と鞄用で分けておくと差すのを忘れずに済みます。
解説動画: ソフトサンティア点眼、最適な使い方を完全解説!/眼科医 有田玲子先生のドライアイ診察室
中身は涙ではない: 人工涙液の主な成分は生理食塩水で、タンパクもビタミンもミネラルも入っていません。一方で自分の涙は血液に近い組成で、免疫グロブリンやタンパク、ビタミン、ミネラルといった目を守る成分が豊富です。涙の代わりを補充するものだと思って使うのは大きな誤解だ、と眼科医は話しています。
差すほど良いのではない: 回数はせいぜい一日に5回か6回まで、一回につき一滴。乾くたびに何度も、じゃぶじゃぶと差す使い方は避けるよう繰り返し注意しています。理由は単純で、栄養のある自分の涙を洗い流してしまうことになるからです。
向いているのは洗い流し: この目薬が本領を発揮するのは、ゴミや花粉が入ったときに清潔に洗い流す使い方です。近ごろは水道水で洗わないことになっているため、この用途では有効で、何度でも使ってよいとしています。複数の目薬を差していて防腐剤で調子が悪いときに、それを流す目的も同じ扱いです。
一番の目薬は自分の涙: 乾き目を良くしたい、涙を補いたいという目的で差しているなら、方向が違うという指摘です。まぶたを温めて油を溶かし、まつ毛の周りをきれいに洗い、まばたきをして自分の力で油を出す。良い涙が出る環境を整えることのほうが先だと締めくくっています。