トマト

野菜

加熱すると、うま味の塊になる

どんな食材?

生で食べる野菜という印象が強いですが、グルタミン酸を多く含む「うま味食材」でもあります。加熱すると甘みとうま味が凝縮するので、洋風の煮込みでは出汁の代わりになります。

選び方・旬

ヘタが濃い緑でピンとしていて、おしりに白い放射状の筋(スターマーク)が出ているものが完熟の目安です。手に持って見た目より重いものは水分と味が詰まっています。旬は夏ですが、味が濃いのはむしろ春と秋のものです。

下ごしらえ

湯むきするならおしりに十字の切り込みを入れて熱湯に10秒、すぐ氷水へ。皮が自然にめくれます。ゼリー部分にうま味が多いので、種を捨てるのはもったいない使い方です。

保存

冷蔵庫に入れると味が落ちます。まだ青みが残るものは常温で追熟させ、完熟したら冷蔵庫の野菜室へ。ヘタを下にして置くと傷みにくくなります。

解説動画: トマト缶の使い分けと、酸味を丸くする煮詰め方/ファビオ飯 /イタリア料理人の世界

トマト缶の使い分け: 同じトマトでもホール・カット・ピューレ・裏ごし(パサータ)・生があり、用途で選び分けるものだとしている。カットはホールを切ってあるぶん、風味と香りが飛んでいるので軽いスープ向き、ソースには水分と香りが中に残っている丸のままのホールを使う。裏ごしタイプは工業的に作られたものだと火が入っていて酸味が落ち着いており、そのぶん扱いやすいという。

缶トマトの掃除: 丸のまま入っているので、まず口に残る上の硬い部分を取り除く。さらにきれいなソースにするなら裏ごしして種と皮を外す。残っても雑味として悪くないという考え方があると断ったうえで、仕上がりを取るなら外すという立場をとっている。外した種と皮は野菜出汁に使えるので捨てない。

酸味は飛ばすのではなく丸くする: レシピ本によくある「強火で水分を飛ばして酸味を飛ばす」という説明に対して、トマトの酸っぱさはクエン酸で、加熱しても全部が消えるわけではないとしている。ホールトマトはそもそも酸っぱい食べ物なので、煮詰めてやっているのは尖った酸っぱさを、柔らかい酸っぱさに変える仕事だという整理になっている。

煮詰め方の目安: 蓋はしない—— 蒸気がこもると水っぽくなるので、逃がしながら中火から強火で詰めていく。ホール3缶(約1.2L)が半分の660gほどになるまでで、表面がボコボコと粘りを見せたら煮上がりの合図。香味野菜はトマト400gに対して玉ねぎ30〜40gにとどめる—— 多く入れるとトマトではなく野菜のソースになってしまう。