画材と機材図鑑 | オトモクリエイティブ

水彩は、紙の白を残して光をつくる絵の具。

水彩
水彩絵の具
写真: 100wass / CC BY-SA 4.0(Wikimedia Commons)

道具の特徴

顔料をアラビアゴムで練った絵の具。水で薄めるほど下の色や紙が透ける。透明水彩ではいちばん明るい場所を塗らずに残すのが基本で、白い絵の具で明るくするのではなく、塗らないことで光をつくる。顔料の比率を上げ、白い体質顔料を加えた不透明タイプ(ガッシュ)は下を覆い隠せるので、同じ水彩でも使い方が逆になる。薄い布や肌の透け感も、紙の白を残しながら色を重ねて出す。

選び方

絵の具は12色前後のセットで足りる。チューブ入りで1000〜6000円と幅がある。ただし水彩は紙で決まる画材で、絵の具より先に水彩紙を一段いいものにしたほうが結果が変わる。絵筆は水をよく含む丸筆が1本あれば始められる。

水彩紙写真: Les.aqua / CC0
絵筆写真: Vinegartom at English Wikipedia / Public domain

使い方のコツ

明るいほうから暗いほうへ進む。一度置いた濃い色は消せないので、後戻りできる順番で塗る。乾く前に隣へ色を置けばにじんで溶け合い、乾いてから重ねれば境目が残る。この二つの使い分けがほぼすべてで、塗り残した紙の白がそのままハイライトとして働く。先に光の向きを決め、光の当たる側は塗らずに残して反対側へ色を置く。

ハイライト
ハイライト写真: Davi.trip / CC BY-SA 4.0

手入れ・注意

パレットで乾いた絵の具は水で戻せる。ただし放っておくとカビや変色が出るので、使い終わりに一度水を含ませて拭く。作品は光に弱く、直射日光の当たる壁では退色する。とくにコチニール系の赤は光に敏感で、酸性・中性・アルカリ性の紙に塗って比べた実験では、紙と顔料の組み合わせで退色の速さが変わった。紙は湿気で波打つので、平らに寝かせて保管する。

パレット写真: Mlaoxve / Public domain

水彩絵の具

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透明水彩の土台になる平塗り・グラデーション・重ね塗り

何を基本として教えているか

透明水彩でここだけは押さえるべきものとして、平らに塗るフラット塗り、少しずつ色が移るグラデーション、乾かしてから色を乗せる重ね塗りの三つを挙げている。この三つで画面の大きなところを決めてから細部を描き込むのがいちばん有効な手順だとして、風景を一枚仕上げながら順に見せていく。

塗る前に用意するもの

たっぷりの水と、混色する場所の広いパレット、それに二十号の太い丸筆を用意するよう言っている。絵の具に直接水を持っていくのではなく、先に水を出しておいてから濃いめにたっぷり溶く。細い筆に持ち替えなくても太い筆のまま細い線は引けると、その場で実演している。

水に任せて広げる

筆にとった絵の具はいきなり塗り広げず、まず紙の上に置いてから、そっと広げると説明している。紙を少し斜めに立てかけておくと絵の具が自分で下へ降りていき、下側に水を足したり濃い色を置いたりするだけでグラデーションになる。混ぜるのは筆の仕事ではなく水の仕事だ、という見方をとっている。

乾かしてから重ねる

重ね塗りは完全に乾かしてからで、途中はドライヤーを当てている。同じ色を重ねれば下の層が透けたまま一段暗くなり、青の上に黄を重ねれば緑に見える。この下の色が透けて見えることこそ透明水彩という言葉の意味だとして、混色をパレットではなく紙の上で起こす例として見せている。

出典: Watercolor by Shibasaki(YouTube)で動画を見る ▶

出典

  1. 論文・英語 Barbara H. Berrie ほか(2017) Change is permanent: thoughts on the fading of cochineal-based watercolor pigments
  2. 動画 Watercolor by Shibasaki(水彩画家) 肌が透けて見える!透明感を出す水彩の色選びと塗り方
  3. 動画・英語 Nitin Singh(水彩画家。Patreon の会員募集あり) How I Learned To Capture LIGHT in Watercolor Art in a Week

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