水彩紙は、水を受け止め、白を残す紙。
写真: Les.aqua / CC0(Wikimedia Commons)道具の特徴
水彩紙は、水を吸いすぎないようサイジング(にじみ止め)を施した紙で、サイジングの強さと原料で性格が変わる。Watercolor by Shibasakiは、強すぎると水も絵の具も乗ったままになり、ほどほどだと水だけ吸って絵の具は表面に残ると話す。原料は綿か木材パルプで、綿は繊維が長く丈夫。水彩は塗り残しが白になるので、紙の白さがそのままハイライトになる。
選び方
目の粗さは細目・中目・荒目の三つ。Watercolor by Shibasakiは、細目では筆の形が出て、荒目では絵の具がざらつくと見せ、初心者には扱いやすい中目を勧める。表面はなめらかなホットプレス、凹凸のあるコールドプレス、粗いラフの三つで、Paul Clarkは初心者にコールドプレスを勧める。厚さは300g/m²が中間の重さで、厚いほど波打ちにくいが枚数が減り値段が上がる。
使い方のコツ
大きく濡らす塗りを置くなら先に水張りをする。Paul Clarkは、紙を水に5分ほど浸けて板に広げ、四辺を水張りテープで留めて乾かし、乾くまで3時間以上、できれば一晩置くよう勧める。浸けすぎるとサイジングが溶ける。Kristin Van Leuvenは、絵の具の明るさは水で決まり、白や黒を混ぜると透明さが消えるので、明るくするには水を足すと話す。
手入れ・注意
Watercolor by Shibasakiは、10年以上たった紙が変色してカビのシミになったのを見せ、日本は湿気が多いので乾燥した暗い所に保管するよう話す。イリノイ大学の保存解説(PSAP)は、湿度68%以上でカビと虫害が増え、光と熱は黄変と脆弱化を早めるとまとめる。ブロックは描き終えて完全に乾いてから、ナイフで一枚ずつ剥がす。
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同じ絵を荒目・中目・細目に描いて比べる
三つの目の粗さをどう説明しているか
同じ水彩紙の細目・中目・荒目を用意し、同じ風景を三枚描いて違いを見せている。細目は表面がなめらかでペンがすべるように走り、ボタニカルアートのような細かい描写に向く。中目は凹凸が細かく細部まで描き込める。荒目は凹凸が大きく、線が荒く走ってダイナミックになると紹介している。
鉛筆とペンの出方
鉛筆でかすれた質感を出すなら断然荒目だと言う。ざらついた面ほど鉛筆の渋さが出て面白くなるという見方。逆に細い線を引くペン画なら細目で、色をあっさり乗せる描き方も含めて有利。鉛筆は下書き程度にしていろいろな表現を混ぜたいなら中目という選び分けを示している。
塩と削りの効き方
水に塩を撒く技法は、紙がざらついているほど大きな粒が残る。細目ではごく小さくしか出ず、塩と紙の接する面の広さの違いだろうと見ている。描いた面を削って白を出す技法は、目が細かいほど削り跡がシャープに出る。荒目は目の奥に絵の具が残るので、強く押さえないと取れない。
結局どれを選ぶか
かすれた筆致は荒目がいちばん出しやすく、中目でも水気を飛ばしてから塗れば出せるが油断すると凹凸に埋まる。細目はできなくはないが向いていないとする。三枚を通しで描いてみて、塩も削りもかすれもある程度受け止める中目がいちばん面白かったと結んでいる。
出典
- 公的機関・英語 Tate(テート美術館) Art Terms: Watercolour
- 公的機関・英語 University of Illinois Urbana-Champaign(Preservation Self-Assessment Program) Format ID Guide: Paper
- 動画・英語 Paul Clark A Guide to choosing the best paper for Watercolour
- 動画 Watercolor by Shibasaki [ Eng sub ] Watercolor Paper Best for You Chapter 1 水彩画の基本 画材編〜紙の選び方
- 動画・英語 Kristin Van Leuven 5 things I wish I knew before I started watercolor
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