グレーズ
グレーズは、透明な色を薄く重ねて深みを出す。


意味
乾いた層の上に、透明な絵の具を薄く重ねる塗り方。スミソニアン博物館保存研究所の用語集は、単色の不透明な絵の具で形を作った上に色を足す使い方を挙げる。光が両方の層を通って戻るため、混ぜた色より奥行きのある発色になる一方、重ねるほど暗くなる。使えるのは透明か半透明の絵の具で、不透明な絵の具は媒剤を混ぜてもグレーズにならない。
出てくる場面
Florent Farges - arts(油彩の解説動画)は、北方ルネサンスのファン・エイクやレオナルド、ティツィアーノが多用した技法と説明する。高価なラピスラズリの青は、灰色の下描きに薄く重ねれば使う量が減り、19世紀に安い合成の青ができると出番が減ったとも語る。Cheung らは2015年、古典絵画向けの光干渉断層計(OCT)で、絵を削らずにグレーズの薄い層を断面のように映せたと報告した。
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の解説動画
凹凸のある画面に透明色を薄く重ねるグレーズの手順
どんな技法として説明しているか
グレーズはグラッシ、おつゆ描きとも呼ばれる、透明な色を薄く溶いて画面にかける塗り方だと説明している。絵の具の量はごく少なく、大きく伸ばして色水のような状態で使うのが基本で、塗るというより染め付ける感覚に近いという。ナイフで盛り上げただけでは見えにくい凹凸も、乾いた上からかけると浮き上がってくると話している。
用意するもの
溶き油には天然のダンマル樹脂を使い、濃さ33%のものをテレピンで2割ほど薄めて絵皿に取っている。絵の具は透明色の紫を主にし、ウルトラマリンとバーントアンバーを混ぜた色で調整する。この2色は黒の代わりになる影の色で、青が多ければ冷たい影、茶が多ければ温かい影になると説明している。筆は豚毛より柔らかい毛の扇形のもの。
塗り方のコツ
凹凸の隙間に色が溜まるように色水を乗せ、濃くなりすぎた所はウエスで叩いたり擦ったりして拭き取る。わざとムラを作るのが要で、青みの強い所と赤みの強い所を場所ごとに変えるという。均一になりすぎないほうが面白い表情になると勧めていて、ざらついた地では絵の具が弾いて白く残る部分も出ると話す。
出典
- 公的機関・英語 Smithsonian Museum Conservation Institute Painting Conservation Glossary of Terms
- 論文・英語 C. S. Cheung, M. Spring, H. Liang(2015) Ultra-high resolution Fourier domain optical coherence tomography for old master paintings
- 動画・英語 Florent Farges - arts GLAZING - Old Masters Secrets and Modern Techniques - Oil Painting Tutorial
- 動画・英語 MIN CHEN Classics Techniques Tutorial: Grisaille and Glazing Techniques Unveiled
- 動画 uniatelier グラッシ(グレーズ)のやり方【油絵技法】絵画教室の動画レッスン 字幕付
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