用語図鑑 | オトモクリエイティブ

グレーズは、透明な色を薄く重ねて深みを出す。

グレーズ
写真: Titian / Public domain(Wikimedia Commons)

意味

乾いた層の上に、透明な絵の具を薄く重ねる塗り方。スミソニアン博物館保存研究所の用語集は、単色の不透明な絵の具で形を作った上に色を足す使い方を挙げる。光が両方の層を通って戻るため、混ぜた色より奥行きのある発色になる一方、重ねるほど暗くなる。使えるのは透明か半透明の絵の具で、不透明な絵の具は媒剤を混ぜてもグレーズにならない。

出てくる場面

Florent Farges - arts(油彩の解説動画)は、北方ルネサンスのファン・エイクやレオナルド、ティツィアーノが多用した技法と説明する。高価なラピスラズリの青は、灰色の下描きに薄く重ねれば使う量が減り、19世紀に安い合成の青ができると出番が減ったとも語る。Cheung らは2015年、古典絵画向けの光干渉断層計(OCT)で、絵を削らずにグレーズの薄い層を断面のように映せたと報告した。

使い方

色が深いと感じたとき、その正体が重ね方にあると気づけるようになる。油彩では下の層が乾いてから重ねる。MIN CHEN は顔の実演で1層ごとに4〜7日乾かすと話す。本番の前に端切れやガラス板で色を試す。Florent Farges - arts は、青の上に黄を置くのと黄の上に青を置くのとでは見え方が違うと言う。uniatelier は、凹凸のある下地に薄めた透明色を置き、凹みに色をためて布で拭く実演をしている。

油彩
油絵の具
油彩写真: Si Griffiths / CC BY-SA 3.0

解説動画

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uniatelier

の解説動画

凹凸のある画面に透明色を薄く重ねるグレーズの手順

どんな技法として説明しているか

グレーズはグラッシ、おつゆ描きとも呼ばれる、透明な色を薄く溶いて画面にかける塗り方だと説明している。絵の具の量はごく少なく、大きく伸ばして色水のような状態で使うのが基本で、塗るというより染め付ける感覚に近いという。ナイフで盛り上げただけでは見えにくい凹凸も、乾いた上からかけると浮き上がってくると話している。

用意するもの

溶き油には天然のダンマル樹脂を使い、濃さ33%のものをテレピンで2割ほど薄めて絵皿に取っている。絵の具は透明色の紫を主にし、ウルトラマリンとバーントアンバーを混ぜた色で調整する。この2色は黒の代わりになる影の色で、青が多ければ冷たい影、茶が多ければ温かい影になると説明している。筆は豚毛より柔らかい毛の扇形のもの。

塗り方のコツ

凹凸の隙間に色が溜まるように色水を乗せ、濃くなりすぎた所はウエスで叩いたり擦ったりして拭き取る。わざとムラを作るのが要で、青みの強い所と赤みの強い所を場所ごとに変えるという。均一になりすぎないほうが面白い表情になると勧めていて、ざらついた地では絵の具が弾いて白く残る部分も出ると話す。

出典: uniatelier(YouTube)で動画を見る ▶

出典

  1. 公的機関・英語 Smithsonian Museum Conservation Institute Painting Conservation Glossary of Terms
  2. 論文・英語 C. S. Cheung, M. Spring, H. Liang(2015) Ultra-high resolution Fourier domain optical coherence tomography for old master paintings
  3. 動画・英語 Florent Farges - arts GLAZING - Old Masters Secrets and Modern Techniques - Oil Painting Tutorial
  4. 動画・英語 MIN CHEN Classics Techniques Tutorial: Grisaille and Glazing Techniques Unveiled
  5. 動画 uniatelier グラッシ(グレーズ)のやり方【油絵技法】絵画教室の動画レッスン 字幕付

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