カラマツ
針葉樹
カラマツは、秋に葉を落とす高原の針葉樹。
特徴
日本の針葉樹では珍しく秋に葉を落とす木で、高原や信州のキャンプ場周辺の林でよく見かけます。森林総合研究所によると、天然分布は中部地方の高標高地帯が中心で、成長の速さから東日本各地に植えられ、人工林の約1割(約100万ヘクタール)を占めます。葉は短い枝から20〜40本ずつ束になって出て、樹皮は灰褐色で細長い縦の鱗状にはがれます。心材は褐色、辺材は黄白色です。
燃え方
道総研の林産試験場によると、幹に樹脂道があり、未乾燥の材からはヤニがしみ出ることがあります。英語圏の Kaniksu Land Trust の動画では、枯れかけと思って秋に伐ったカラマツを薪にしたらあまり燃えず少し乾かす必要があったという体験談が語られています。爆ぜて火の粉が飛ぶ場合もあるので、焚き火台の周りの燃えやすい物は離してください。
向いている使い方
序盤の火育てと、メイン薪へつなぐ中継ぎに向いています。森林総合研究所によると、若いカラマツは繊維がらせん状に走る旋回木理のせいでねじれや曲がりが出やすいと説明しています。林産試験場も、幹の中心から数年輪は繊維の傾きが大きいとしています。節が多くて割りにくいときは無理に斧を入れず、細い枝や端材を焚き付けに回すほうが早く火がつきます。化繊のタープや椅子の近くでは使わない判断も大切です。
出典
- 公的機関 森林総合研究所(細田和男)(2017) 落葉する松、カラマツ
- 公的機関 北海道立総合研究機構 林産試験場 カラマツ
- 公的機関 林野庁 北海道森林管理局 ニホンカラマツ
- 動画・英語 Kaniksu Land Trust Lessons from the Larch
解説動画: 年間40トンを割る職人に習う薪割りの極意/eo official
概要: 年間40トンの薪を作る専門店の主人に、木の違いから斧の振り方までを習う。針葉樹は軽くて燃えやすく、広葉樹は重くて火持ちがよい。割った薪はすぐ使えるわけではなく、乾燥に針葉樹で2〜4か月、広葉樹では1〜2年かかる。今日割った薪が使えるのは2年後だと語っている。
斧の選び方と持ち方: 斧は使う人の体格に合わせて柄の長さを変える。小柄な人は70センチ、身長の高い人は90センチが目安。柄の端の膨らんだところを片手で握り、もう一方の手は指3本分ほど空けて添える。かつての和斧は杉やヒノキなど比較的割りやすい木に合わせて作られたもので、今は刃の外側がエラのように張った形が主流だと説明する。
振り方は重さ任せ: 両手は頭の上を超えない高さまでしか上げず、力まずに斧の頭の重さを利用して落とす。下ろすときは膝を曲げ、刃が垂直に入るようにする。狙うのは薪ではなく薪割り台で、振り下ろした斧が台に刺さる形が一番真下まで力が伝わる。力任せに割ると大事故につながる。
バトニングは木で道具を変える: ナイフで薪を割るバトニングは、木の性質に合わせて道具を選ぶ。針葉樹なら背を叩いて刃を食い込ませ、先端側を叩いていけば半分ほどでパカッと割れる。広葉樹は刃の薄いナイフだと折れることがあるので、厚みのある鉈や手斧を使う。手斧なら強く叩いても折れない。
安全な割り方と火の組み方: 斧を下にして薪と一緒に打ちつけると、薪がストッパーになって刃に手が当たらない。刃物の導線に自分の体を置かないことが大切である。 焚き火の薪は薪割り台に収まる長さに切ると端が燃え残りにくい。井桁の下段に広葉樹、上に針葉樹を組み、ほぐした麻ひもと針葉樹の樹皮、細く割った薪を上に乗せて一番上から着火する。火が上から下へ降り、燃えたものが落ちて上昇気流が生まれる。