パレット
筆・道具
絵の具を出して色をつくる台
どんな道具か
絵の具を出しておき、その上で色をつくるための板。チューブから出したままの色を使うこともあるが、たいていは描く前にここで一度混ぜる。素材は木・紙・プラスチック・陶器があり、油彩は不透明な木や紙、水彩は白い陶器やプラスチックと、絵の具の性質で向き不向きが分かれる。混色を判断する下地の色そのものが道具の一部になる。
選び方
最初の1枚は使い捨ての紙パレットが扱いやすい。1冊200〜600円ほどで、使った面をはがして捨てるだけで済む。長く使うなら木製で2000〜3000円台、透明水彩なら白い陶器か仕切りつきのプラスチックがよい。大きさは混ぜたい色の数だけ場所が要るので、小さいと混ぜる途中で色が隣とぶつかる。迷ったら一回り大きいほうを選ぶ。
使い方のコツ
出す順番を毎回そろえると迷わない。外周に白から順に暖色・寒色と並べ、中央を混ぜる場所として空けておくのが基本の置き方。混色は明るい色に暗い色を少しずつ足す。逆にすると色がすぐ沈んで戻せない。つくった色は画面に置く前にパレットの端で確かめ、隣に来る色と明度が近すぎないかを見る。この一手間が塗り直しを減らす。
手入れ・注意
油彩は描き終わりに残った絵の具をパレットナイフで掻き取り、乾く前に布で拭く。固まると剥離剤を使う面倒な作業になる。木製は仕上げに乾性油を薄くのばしておくと表面が傷みにくい。水彩やアクリルを流しで洗うときは、先に紙で絵の具を拭ってから。顔料をそのまま排水へ流さないほうがよい。
解説動画: 絵の具はたっぷり出し、虹の順に並べる理由/Watercolor by Shibasaki
パレットをどう捉えているか: 絵を描くのは料理で、パレットは料理をするキッチンにあたるという見方を示している。作ろうとして砂糖も塩も切れている、どこに何があるか分からない台所では料理にならないのと同じで、並びがでたらめだと絵にならないと言う。透明水彩は乾きを待たずに描くので速さが要り、色を探して迷うとうまくいかない。
絵の具はたっぷり出す: ちょっとだけ出す人が多いが、それでは足りないと繰り返している。透明水彩の絵の具は固まってもまた水で溶けば使えるので、出しておいて無駄にならない。チューブを押し続けるくらいたっぷり出しておくのが、まず最初にやることだと言う。
虹の順に並べる: 並べ方は決まっていて、赤から黄・緑・青へと虹の色の順に置く。虹は帯だが、パレットの上では端と端がつながる環として考える。きれいだと思って買ってきた色を思いつきで空いた場所へ置くのはだめで、置く場所は最初から決まっているという言い方をしている。
隣同士なら濁らない: 虹の順に置くと、隣り合う色どうしを混ぜたときにきれいな色になる。離れた色、たとえば赤と緑を混ぜると黒っぽく沈む。描いているうちに全体がグレーっぽくなるのは、それに気づかずやっている可能性があるという。鮮やかにするのも意図してグレーにするのも、この並びがあってこそだと締めている。