暖色と寒色

温度の差で奥行きと空気を作る

どんな型か

赤・橙・黄を暖色、青・青緑・青紫を寒色と呼び、緑と紫はその中間に置かれる。暖色は手前に出て、寒色は奥へ引くように見える性質があり、画面の同じ平面に並べた色どうしでも、前後が分かれて見える。

何が起きるか

画面を暖かい側と冷たい側に分けると、大きさや線を変えなくても奥行きが出る。遠くの山が青くかすんで見える空気遠近法も、同じ理屈で説明できる。星月夜では、青い夜空の中に黄の光がいくつも置かれ、暗い画面の中で光だけが手前に出て見える。

使い方

絵では主役側を暖色、背景側を寒色に寄せると分かれる。写真はホワイトバランスで全体の温度を動かせて、ケルビン値を上げると画面は暖色に、下げると青に寄る(光そのものの色温度とは向きが逆)。日陰は青、夕方は橙に転ぶことも覚えておく。

やりがちなミス

画面全部を暖色にすると奥行きが消えて平たくなる。どちらかに寄せるときも、少しでいいので反対側の色を残す。人物の肌を寒色に寄せると血の気が引いて見えるため、背景だけ冷やして肌の色は戻すほうが無難になる。

解説動画: 暖色と寒色の分け方と、進出色・後退色の効き方/フェルちゃんねる

暖色と寒色をどう分けているか: 2枚の絵を見比べて、どちらが暖かく感じるかから入る。赤系を暖色、青系を寒色と呼び、緑系と紫系は暖かくも寒くもない中間に置くと整理している。水は冷たく、赤は炎のように暖かい、といった連想がその感じ方の元になっていると触れている。

近くに見える色と遠くに見える色: 2つの山の絵でどちらが近く感じるかを尋ね、片方は手前に、もう片方は遠くに見えると確かめている。これを進出色・後退色と呼び、赤系は近くに見え、青系は遠くに見えると説明する。遠くのものが青く薄く見える空気遠近法とも結び付け、遠く感じるほうの山は遠景の富士山のようだと話している。

温度のほかに色が伝えるもの: 色は重さも感じさせるとして、別の2枚では一方が重く、もう一方が軽く見えると確かめている。赤系の部屋にも同じ理屈が当てはまるのかという問いには、原理で言えばそうなると留保を付けて答えている。まとめでは、色から温度と重さと距離が読み取れると整理している。