反復とパターン

視線の導き方

同じ形を並べてリズムを作る

どんな型か

同じ形・同じ間隔のものを画面に並べる型。窓、柱、階段、花、人の列など、繰り返せるものなら何でもいい。1つずつは平凡でも、数がそろうと模様として見え始める。並びをどこで切り、どこで崩すかまでが型のうちに入る。

何が起きるか

目は繰り返しを見つけると、その列をたどって奥まで動く。1つだけ形や色が違うものがあると、そこで視線が止まる。反復は「道」と「終点」を同時に作れる置き方だといえる。燕子花図屏風は金地に燕子花の群れをジグザグに並べた画面で、同じ形の花がくり返し現れることから、型紙を使ったと解釈されることが多い。

使い方

絵では同じモチーフを間隔をそろえて置き、手前を大きく奥を小さくするとリーディングラインも兼ねる。写真は離れた位置から望遠レンズで正面を狙うのが早く、遠くから写すぶん列の間隔が詰まって見える。水平を出してから、1つだけ違う要素を端でなく少し内側に入れると締まる。

やりがちなミス

並びが完全にそろいすぎると、見た瞬間に全部読み切れて飽きる。逆に間隔がばらばらだと模様に見えず、ただ散らかった画面になる。斜めから撮って列が歪むのもよくある失敗で、この型は水平・垂直がずれると効果が一気に落ちる。

解説動画: 反復とリズムの種類、退屈にしないための重ね方/Winged Canvas

反復とリズムをどう分けているか: 同じ要素を何度も繰り返すと、互いに響き合う部分ができて画面に統一感が出る、と説明している。ただし反復はそれだけの単純な働きで、並べるだけでは退屈になる。そこへリズム、つまり要素を使って組織的な動きを作る働きを重ねるとはじめて効いてくる、と歌のビートや繰り返されるコードに例えている。

挙げているリズムの種類: リズムにはいくつも種類があるとして順に挙げている。ランダムは降る雪や人の群れ、浜の石のように、パターンが無いか複雑すぎて読み取れないもの。規則的はハニカムや白い柵のように同じ間隔がそろうもの。交互は市松模様の白と黒のように複数の要素を組み合わせたもの。流れるは砂丘や波のように曲線に沿うもので、自然の中に多く落ち着いて見えるとしている。

少しずつ変えていく並べ方: 繰り返しながら要素を少しずつ変える型も挙げている。小さな輪が外へ行くほど大きくなる、歩道の敷石が遠いほど小さくなるといった変化で奥行きや動きが出る。明るさを段々に変えれば光源への近さも示せる。こうした並びは視線を一点へ導く誘導線として働き、主役を強調できるという。

繰り返しすぎたときに起きること: 規則的なリズムは見つけやすく作りやすい反面、いちばん退屈でもあると言う。交互にしても複雑さが一段増えるだけで、何か足さなければやはり飽きる。実演でも同じ形を延々と並べる作業に触れ、繰り返しが多すぎると退屈になるのでリズムを加える必要がある、と念を押している。