鉄とマンガンが効かないとき

欠乏と過剰の見え方

新しい葉の、葉脈の間だけが黄色くなります。入れた量ではなく pH とキレートの形で受け取れる分が決まるので、足す前に pH を見ます。

何を担う成分・数字か

どちらも葉緑素をつくる働きに関わる微量の養分です。鉄は古い葉にたまったまま新しい葉へ回らないため、足りなくなると上のほうの葉で、葉脈だけ緑を残して間が黄色くなるという形で出ます(ノースカロライナ州立大学の Extension Gardener Handbook)。溶けたままでいられる範囲は鉄のキレート剤の種類で変わります。

目安の範囲

フロリダ大学 IFAS の HS796はトマト向けに鉄 2.8 ppm・マンガン 0.8 ppm を置き、最終の pH を 5.8〜6.2 としています。研究用の水耕では鉄DTPA 7 µmol/L・pH 5.4 前後で回した例があります(Langenfeld と Bugbee 2025)。入れる量の桁より、その pH で保っていられるかのほうが効きます。

動かすと何が変わるか

分かれ道は三つあります。pH が上がって沈む、キレート剤がその pH で保たない、根の側の条件で受け取れない。三つ目は測られていて、水耕にエアレーションをかけた区では液の pH が 6.5〜7.5 まで上がり、ヒマワリとトウモロコシで葉緑素と葉の鉄が落ちました。トマトでは同じことが起きていません(Langenfeld と Bugbee 2025)。

測りかたと直しかた

足す前に pH を測ります。pH計の値が上に外れていれば、pHの上げ下げで戻すだけで色が戻ることがあります。過剰の側も見ます。マンガンが多すぎると古い葉に壊死斑が出て、若い葉が黄化します。ブンタンの苗の試験では pH を上げると取り込みが減りました(Rao ら 2025)。新しい葉だけが黄色くなると並べます。