ネットポット
チャンバーと棚
株をフタの上で支え、根を下へ通す器です。根はここを抜けて、霧の中へ伸びていきます。
何のためのものか
フタの穴に落とし込んで、株を上で支えながら根を下へ通す器です。側面と底がメッシュになっていて、根はそこを抜けて霧の中へ出ていきます。Lakhiar ら 2020(IJABE)の部品表では45×30×45mmの樹脂カップが株を保持する部品として挙がり、そのカップに入れる保持材として綿のリングが並んでいます。今はそこに定植スポンジが入ります。
選ぶときに見るところ
まずフタの穴の径と、ポットのふちの径を合わせます。Lakhiar ら 2020 は株を支える発泡板に25mmの穴を開けており、穴とポットは組で決まります。メッシュの目は根が抜けるだけの粗さと、培地が落ちない細かさの間を取ります。育つほど株は重くなるので、ふちがフタに乗って荷重を受ける形かどうかも見ます。
使いかたと手入れ
差し込む前に根がポットの中で折れていないかを確かめます。運転を続けると根はメッシュの目に食い込んで絡み、収穫のときに抜けなくなります。無理に引くと根が切れ、切り口から傷みが入ります——株だけを持ち上げず、ポットごと外して洗うほうが確かです。使い回すぶんは付着した藻と白い塩の粉を落とし、縁が割れたものやメッシュがつぶれたものは替えます。
無いとどうなるか
支えが無いと株は自分の重さでフタの穴に沈み、茎が縁に当たったまま濡れ続けて株元が黒ずんでぐらつく方へ進みます。穴が開いたままなら霧と光が上へ抜け、根が緑色になって藻がつくことにもなります。根の出口が狭すぎれば根は横へ回って束になり、根が絡んでマットになる形に寄って、内側の根まで霧が入らなくなります。
解説動画: Deep Water Culture (DWC) Hydroponics System Tutorial/Epic Gardening
網目の器の役目: 動画はネットポットを、側面まで網目になったカップだと説明します。底に穴を開けただけの普通のカップでは根が下の一方向にしか出られないのに対し、網目の器ならあらゆる向きへ根が広がると述べ、それが丈夫な根の張りにつながると言います。器の形が根の伸び方を決めている、という話です。
ためる容器に吊るす: 取り上げているのは深水耕(DWC)で、養液をためた容器に根を吊るすいちばん単純なやり方だと紹介します。容器の大きさは15クォートから20ガロンほどの範囲から選べば家庭で使うぶんには足りるとし、pHを整えて必要な量の肥料を溶かしたところから話を始めます。養液タンクがそのまま栽培槽を兼ねる形です。
根は酸素を使い切る: そのまま置くと根が水の中の酸素を吸い切ってしまい、やがて植物の育たない水になる、と動画は言います。だからエアポンプを足し、エアストーンで泡を養液の全体へ散らします。ポンプはいちばん安いもので用は足りるとし、石は12インチの棒状でも直径3インチの円盤でもかまわないとしています。
透明だと藻が出る: 空気のチューブは8分の1インチの柔らかいものを選ぶと取り回しがきく、と述べます。加えて光の当たる透明なチューブは中で藻が育つので、不透明なものにして掃除の手間ごと避けるよう勧めます。培地には粘土を膨らませた粒を挙げ、pHを動かさず、繰り返し使える点を理由にしています。
フタの穴へ落とす: フタになる面には穴を開け、ホールソーが無ければハサミでも切り抜けると言います。そこへ粘土の粒と苗を入れたネットポットを落とし込めば出来上がりで、あとは月に一度ほどの液の入れ替えと水位の維持だけだと結びます。切れ込みを入れた使い捨てのカップで代用してもよい、とも添えています。