水の収支
エネルギーと水
入れた水がどこへ行ったかを、行き先ごとに数えます。株が取り込んだ分、蒸散した分、回収した分、外へ出た分に分けると、はじめて節水の話を比べられます。
何を決めるための考え方か
節水の話を比べられる形にするための勘定です。水利用効率は株と培地に残った量と回収した量の合計を、供給した量で割った値と定義されます。入れた水は、株が取り込む分、蒸散する分、冷却面で壁と結露に取られる霧として回収される分、隙間から外へ出る分に分かれます。どの説が正しいかの判定は水耕より水を使わない?の側に置き、ここは数え方だけを渡します。
何を計算・計測するか
数えるのは供給量、回収量、株と培地の増分、外へ出た分の四つで、単位はどれも床面積あたりの1時間の質量(kg/m²/h)にそろえます。外へ出る分は換気回数と室の体積と内外の絶対湿度の差の積で見積もれます。株側は蒸散が根の水を引く量が主で、養液タンクの減りと補水と追肥の記録から日ごとの出入りが読めます。
つまずくところ
分母を何にするかで、同じ系の値が桁で動きます。Regmi ら 2024 のレビューは噴霧栽培のレタスについて、葉面積から推定した水では3.45g/L、灌水した量では9.3g/L、消費した養液では77.07g/Lと、式が違うだけで並ばない値を並べています。単位と分母を書いていない効率の数字は比べる材料にならず、水の使用量が土耕の98%減る?がその形です。
どこまで確かめられているか
枠は Kozai 2013(Proceedings of the Japan Academy Series B、オープンアクセス)で、閉鎖型植物生産システムの水利用効率は0.95〜0.98、換気窓を開けた温室は0.02〜0.03という推定が置かれています。これは人工光型の水耕での値で、噴霧栽培で測ったものではありません。Regmi ら 2024 はレビューで、20本の論文を計算式ごとに分けて並べたものです。
解説動画: Recirculating and Flow to Waste Hydroponics/ZipGrow
二つのやり方: 動画は水耕を、養液を循環させる型と、与えたらそのまま流し捨てる型の二つに分けて話します。細かい方式を別にすれば、ほとんどはこのどちらかだと述べます。循環型は水を回し続け、減った養分をそのつど足していく形で、入れた水がどこへ行くかを数えるときの入口が、ここで二つに分かれます。
循環でも水は出る: 循環型でも水は出ていきます。1か月から3か月に一度ほど、ときにはもっと短い間隔で入れ替えるからです。理由は養分の釣り合いが崩れることで、アルミニウムや銅のような金属がたまり、株がそれを大きな量では吸わないためだと述べます。ただし捨てる量そのものは多くない、とも言い添えます。
流し捨てる側: 流し捨てる型は、肥料を入れた養液を株に与え、受け止めずにそのまま排水します。動画は、良いやり方とはかぎらないが手間が軽いと述べます。何がどれだけ消えたかを調べて足し直す代わりに、新しい液を作って送ればよいからです。更新と廃液の勘定は、この差でまるごと変わります。
自分の系で数える: 終わりに、話し手は自分の350本の栽培塔の系について、1日に失うのは系の水量の1%未満で、すべて蒸発によるものだと言います。実際の量では1日およそ40〜60ガロンだと続けます。割合と実際の量の両方を、どれだけの規模の系の話かと一緒に置いた言い方になっています。
比べるための形: この動画が渡すのは、水を減らす技ではなく入れた水がどこへ行くかの分けかたです。循環で入れ替える分、流し捨てで出る分、蒸発で消える分は、別々に数えられています。話し手自身も割合と実際の量をどれだけの規模の系かと一緒に置いていて、そこが水耕より水を使わない?を読むときの足場になります。