温泉の利用状況の表示
温泉法まわり
温泉の利用状況の表示は、加水・加温・循環・入浴剤や消毒を理由とともに書く欄です。
決まりの中身
施行規則第10条第2項の四つは、加水、加温、循環(ろ過を実施している場合はその旨を含む)、入浴剤の添加又は消毒です。この四欄は、平成17年2月の中央環境審議会の答申を受け、同年5月24日に施行規則へ加わりました。いずれもその旨とその理由まで掲げるところが決まりで、有無だけの表示では足りません。入浴剤は「着色し、着香し、又は入浴の効果を高める目的で加える物質」と定義され、入浴する者が容易に判別できるものは除かれています。
現地で現れる場所
温泉の成分等の掲示の末尾に、四つの項目と「あり」「なし」、その理由が並びます。理由の一行が、その浴槽の湯の入れ方の説明になっていることが多く、加水なら源泉の温度が高いこと、加温なら泉温が低いことが書き添えられます。循環とろ過の欄は浴室の循環水取入口と、消毒の欄は薬剤の使用と対応します。
利用者から見える意味
湯の格ではなく、手を入れたことと理由を客に伝える申告です。四つのどれかに「あり」が付くのは決まりに沿って申告した印で、優劣を並べる欄ではありません。理由まで読むと、その施設が何のために手を入れたかが分かります。源泉の温度、湧出量、衛生上の求めなど事情はそれぞれ違い、同じ「あり」でも背景は一つに揃いません。
勘違いしやすいところ
四つの欄を、良し悪しの採点表として読まないことです。求められているのは事実と理由の申告で、比べる物差しは置かれていません。消毒の理由は湯の側の事情ではなく、レジオネラ対策の指針や浴槽水の水質基準といった衛生の決まりから来ることが多く、「あり」は衛生管理の記録に近い位置にあります。
出典
- 公的機関 環境省(2005) 温泉法施行規則の一部を改正する省令について
- 公的機関 環境省(2005) 「温泉事業者による表示の在り方等について」に係る中央環境審議会答申について
