給与所得との合算

会社と住民税

本業の給与に副業の所得を足して決まる税額

どういうもの?

所得税は、その年の所得を合わせた金額に対してかかります。会社員が副業をすると、本業の給与所得に副業の所得を足した額が課税の土台になり、税率は所得が増えるほど段階的に上がる累進のしくみです。副業分だけ低い税率で計算はできません。住民税も同じように合算して計算されます。

自分に関係ある?

給与のほかに所得がある人すべてに関係します。特に本業の年収が高い人ほど副業分に乗る税率も高くなり、手取りは思ったほど増えません。逆に本業の給与が下がった年は、同じ副業収入でも手元に残る額が変わります。配偶者の扶養と収入の壁や社会保険料の判定にも響くため、副業の所得は本業とセットで眺める必要があります。

何をすればいいか

年末調整は本業分だけの精算です。副業の所得は確定申告でまとめて計算します。源泉徴収票の給与の数字と、副業の売上から経費を引いた所得を申告書に記入すると、納める額か還付される額が出ます。1月から12月までの1年分が単位で、翌年に申告します。会計ソフトを使うと計算そのものは自動化できます。

つまずくところ

副業で得た額がそのまま手元に残るわけではありません。所得税と住民税が乗り、人によっては国民健康保険料や事業税まで関わります。残るのは6割から8割ほどという感覚で見ておくと、年明けの納税で慌てずにすみます。経費を記録していない人ほど、思っていた額との差が大きくなります。

確認先

所得税の計算のしかたは国税庁のタックスアンサーや確定申告書等作成コーナーで確かめられます。住民税の税率や均等割はお住まいの市区町村の案内が正確です。控除の額や税率は改正で動くため、その年の最新の様式で確認してください。判断に迷うときは税務署の電話相談センターも使えます。

解説動画: 「年収900万円以上取ると所得税が…」これ誤解です。年収別にかかる所得税/住民税/社会保険を詳しく教えます。/脱・税理士スガワラくん

税率は給与ではなく所得に: 税率表を給与の額に当てはめるのが最初の誤り、というところから始まる。給与400万円の人なら給与所得控除が144万円(おおむね3割)、社会保険料控除や扶養控除などが106万円あるとして、引いた残りの150万円が税率をかける相手になる。

上がるのは超えた部分だけ: 税率は5%から45%まで段階的に上がる超過累進で、900万円を超えた瞬間に全体が33%になるわけではない。900万円までの部分は下の税率のまま据え置かれ、超えた分にだけ33%がかかる。だから壁を気にして所得を抑えるのはもったいない、と繰り返していた。

刻んで足すと13.5%: 給与1500万円・課税所得1080万円で実際に刻んでみせる。195万円まで5%で9万7500円、330万円まで10%で13万5000円、695万円まで20%で73万円、900万円まで23%で47万1500円、残り180万円に33%で59万4000円。合計202万8000円、給与に対しては約13.5%にしかならない。

速算表の控除額の意味: 1段ずつ計算しなくても、税率表の右端にある控除額を使えば同じ答えが出る。1080万円×33%−153万6000円=202万8000円。この控除額は段階的な計算をあらかじめ織り込んで作られた数字なので、掛けて引くだけで済むという説明だった。

住民税と社会保険のほうが重い: 住民税は段階が無く一律10%。社会保険料は給与の約15%で、所得が低いうちはこちらの負担のほうが大きい。ただし社会保険には上限があり、一定額を超えると保険料はそれ以上増えない。3つ合わせた負担は給与500万円で22.9%、1000万円で28%、2000万円で35%(社会保険料控除と基礎控除だけを引いた計算)。