労働時間の通算
働き方のルール
雇われて働くと本業と時間が合算される
どういう決まり?
副業も雇用契約で働く場合、本業と副業の労働時間は原則として通算して考えます。合計が1日8時間や週40時間を超える部分は時間外労働の扱いになり、割増賃金をどちらの勤務先が負担するかは契約の前後などで整理されます。業務委託として受ける仕事は、原則としてこの通算の対象になりません。
何が問題になるか
本業のあとに数時間だけのつもりでも、合計で法定の上限に触れることがあります。会社が時間管理の都合から副業を認めない、認めても雇用ではない形に限るとする例も見られます。申告しないまま働くと割増賃金の計算が崩れ、結果として双方の勤務先に迷惑が及びます。
どう備えるか
その副業が雇われる形かどうかを先に確かめます。雇用なら所定労働時間と実績を勤務先へ申告する仕組みに従い、シフトが増えた月は早めに伝えます。業務委託なら通算はされませんが、体への負担は同じです。時間の組み立ては本業との時間配分も参考に。睡眠を削って埋め合わせる計画は長続きしません。
確認先
労働基準法の労働時間の規定と、厚生労働省が示す副業・兼業のガイドラインが基本になります。条文はe-Govで確認できます。管理の方法は改定されることがありますので、その時点の案内を見てください。実際の運用は就業規則の副業規定と勤務先の定めに従います。
解説動画: 【労働時間通算】2026年以降、副業ルールが激変?廃止検討の行方と実務対応/わがまま社労士の人財革命チャンネル
二つの職場の時間は足し算される: 本業で8時間働いた後に副業先で3時間働けば、その日の合計は11時間。8時間を超えた分の1.25倍の割増賃金は、後から契約した副業先が払う決まりになっている。週も同じで、月曜から金曜で40時間に達していれば土曜のバイトは1.25倍、法定休日に働けば1.35倍になる。
副業先には確かめようがない: 副業先は、その人が本業で何時間働いたかを知らないまま割増を負担することになる。3時間しか働かせていないのに残業代を払う形なので、掛け持ちの人を採りたがらない理由になっていた。国が副業を進めているのに法律の側が逆行している、というのが社労士の見方。
罰則が無く、守られていない: この通算のルールには罰則も罰金も定められていない。そのため知らない会社も、知っていて対応していない会社も多く、あるだけのルールになっていると説明される。実務がついてこないことが、そのまま見直しの議論につながっている。
会社ごとの管理へ変わる: 2026年4月以降、労働時間の通算を廃止し、それぞれの会社が自社で働いた分だけを管理して残業代を払う形にする方向だと動画は説明する。会社は自社の労働時間だけ見ればよくなり、副業を認めやすくなる。副業先も、割増を気にせず掛け持ちの人を受け入れられるようになる。
代わりに健康管理と就業規則: 通算が無くなる分働きすぎは起きやすくなるので、本業の会社の安全配慮義務は重くなる。実務では事前申請制にして、どこで・週に何時間・深夜があるかを申告してもらう形が勧められている。そのうえでどんな場合に副業を止めるかを就業規則に具体的に書いておかないと、実際には止められない。