前置詞と代名詞の弱形

弱形(弱くなる)

前置詞と代名詞の弱形は、弱形(機能語が弱くなる)という英語全体のリズムの一部で、前置詞(at, from, than, for)と代名詞(him, her, them, us)が特に弱くなりやすい2品詞です。atは「アット」ではなく「アト」、himは「ヒム」ではなく「イム」になり、give it to himのような文でよく起こりますが、文末や強調位置では弱形になりません。

どういう現象?

これは弱形(機能語が弱くなる)という英語全体のリズムの一部で、前置詞(at, from, than, for など)と代名詞(him, her, them, us など)はその中でも特に弱くなりやすい2品詞です。at は「アット」ではなく「アト」、him は「ヒム」ではなく「イム」、her は「ハー」ではなく曖昧母音の「ア」に近くなります。give it to him、what's it to her のような文で特によく起こり、代名詞が文末や強調位置に来ると弱形にはなりません。

なぜ起きる

文の意味を支えているのは名詞・動詞・形容詞のような内容語で、前置詞や代名詞はそれらをつなぐ役割にとどまります。英語は内容語だけを強く読むリズムを基本にしているため、この2つの品詞は真っ先に弱形の対象になります。とりわけ him や her のような代名詞では/h/ の脱落も重なり、give him は「ギヴィム」のように一体化して聞こえます。前置詞のほうは母音がシュワーに変わるだけで、子音が消えるわけではありません。

聞き取りのコツ

単語ごとに区切って聞こうとすると、音のぶんが足りなく感じられます。文の中で強く・はっきり聞こえる語(内容語)をまず拾い、その隙間を埋めているのが前置詞や代名詞だと見当をつけると、文全体の意味がつながりやすくなります。強調したいときだけ、him や her はもとの強い形に戻るので、強く発音された代名詞はそれ自体が強調のサインとして聞くこともできます。

例

give it to him → ギヴィットゥイム / what's it to her → ワッツィットゥア / one of them → ワノヴェム / from us → フロムス / better than her → ベラザナー