泉質名の横棒

組み合わせ名の読み下し

区分: 読み下しの決まり

泉質名の横棒は、名前を三つの区画に切る記号です。左から(特殊成分)-(陽イオン)-(陰イオン)の順に並び、区画が二つだけの名前も普通にあります。

どんな成分でこの名前になるか

三つの区画を埋めるのは、特殊成分と、陽イオンの主成分と、陰イオンの主成分です。指針1-3(1)は主成分をミリバル値が最も大きいものと定め、陰イオンの主成分によって塩化物泉・炭酸水素塩泉・硫酸塩泉に分かれ、陽イオンの主成分でさらに細別されます(環境省 2014)。溶存物質が1 000mg/kg以上の塩類泉が、この骨格の名前を持ちます。

掲示ではこう書かれる

掲示の泉質欄には、この骨格のままの名前が出ます。指針の記載例は「含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉(高張性弱アルカリ性高温泉)」で、横棒が二本、区画が三つという形です。特殊成分がなければ左の区画ごと落ち、ナトリウム-塩化物泉のように横棒は一本になります。同じ区画の中に二つ目を並べる中黒で並ぶ副成分とは、受け持つ役割が違います。

湯の見た目と肌ざわり

横棒の位置から、湯の色も手ざわりも読めません。区画を決めるのは当量であるミリバルで、mgで量った重さの多さとは別のものさしです。同じ「ナトリウム-塩化物泉」でも低張性の薄い湯から高張性の濃い湯まで幅があり、溶存物質計の数字を見ないと濃さは分かりません。名前は成分の順位を示すもので、見た目の説明ではありません。

昔の呼び名

旧泉質名にも横棒はありますが、切っている場所が違います。環境省の新旧泉質名対照表で「含食塩-重曹泉」を引くと、いまのナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉に当たります。旧名は左に添えの成分、右に主となる泉質名を置く二区画の作りで、陽イオンと陰イオンで区画を分ける今の骨格とは組み方が違いました。旧泉質名の併記を読むときは、この読み替えが要ります。