土星

惑星の見え方

土星は、0等から1等台の黄みを帯びた点で、双眼鏡で見ても輪は本体から離れません。

出る時期と方角

暦計算室「暦Wiki 惑星/会合」の会合周期は378.1日で、木星と同じくほぼ毎年惑星の衝がめぐります。衝のころは日の入りに東から昇り、真夜中に南中して一晩中空にいます。半年ほどたつと日没後の南西へ寄り、合をはさむ一か月あまりは太陽の方向に入って見えません。同じ星座に一年以上とどまるので、見つけた位置は翌月も大きくは変わりません。

肉眼で見える範囲

0等から1等台の、黄みを帯びた点です。明るい恒星に混じると見つけにくく、木星や金星のように一目で分かる強さはありません。輪は肉眼では分かりません。明るさが年によって動くのは輪の傾きの影響もあり、輪が開いている時期のほうが明るくなります。まわりに一等星の少ない星座にいるときは、かえって見つけやすい星です。同じ空の一等星と明るさを比べてから、色で絞るのが早道になります。

双眼鏡で増えるもの

輪は本体から分離しません。双眼鏡の倍率では、輪が開いている時期に丸がわずかに細長く見えるところまでで、隙間も影も分かれません。増えるのは色で、黄みがはっきりします。手すりや双眼鏡用の三脚で像を止めると、その細長さを拾えることがあります。近くに並ぶ点はたいてい背景の恒星で、衛星のタイタンは厳しい明るさです。一晩では傾きも位置も変わらず、見え方は同じままです。

ほかの星との見分けかた

星座の中で明るさの近い恒星と迷います。分かれ目はまたたきで、土星はまたたかず、同じ高さの恒星はちらつきます。色も手がかりで、赤くも青くもない黄みの白です。一か月おきに見れば背景の星に対して動いており、惑星の衝をはさむ時期は逆行して戻ります。木星と並ぶ年は、明るさが二段ほど違うことで分かれます。星座の形を先に覚えておくと、余分な一点として浮き上がります。

よくある勘違い

「双眼鏡でも輪が見える」が、いちばん多い行き違いです。分離して環に見えるのは倍率の足りたところからで、双眼鏡で追える範囲では細長い丸までです。輪は26.7度傾いたまま太陽をおよそ29.5年で回り、真横になるおよそ15年ごとの時期は地球の公転も重なって一年に3回に分かれることがあります。幅は数万キロメートル、厚みは1キロメートルに満たず、真横では影も段差も映らないほど薄いのが正体です(国立天文台)。

出典

  1. 公的機関 国立天文台(2009) No.478: 約14年ぶりとなる土星の環の消失現象
  2. 公的機関 ぐんま天文台 土星の環の見え方