薄明光線
影として見えるもの
探す位置: 太陽の側
薄明光線は、太陽を隠した雲の切れ間から、放射状に広がって見える明るい光の筋です。
見え方
太陽を隠した雲から、明るい筋と暗い帯が交互に並んだ扇が下りてきます。WMO 国際雲図帳は、暗い筋を地平線付近の雲の影とし、太陽を隠す積雲や積乱雲から淡い青や白っぽい光の束が広がる姿を挙げています。筋の色は白から黄、橙まで幅があり、太陽が低いほど赤みを帯びます。筋の数も幅も雲の切れ目のかたち次第で、一本の帯から空をまたぐ幾筋もの扇まで開きがあります。
探し方(太陽からの角度・太陽高度)
太陽の側、雲が太陽を隠している方角です。日の出の後と日の入りの前、太陽が低い時間帯がいちばん見やすいと、ニュージーランド気象局が記しています。筋は太陽の位置から放射状に開くので、扇の要をたどれば隠れた太陽の方角が分かります。要の側はまぶしいので、扇の外側、筋が細く分かれているあたりから目で追います。雲から太陽が現れたら直接見ないよう、視線を外します。
出る位置の理由
空気中の粒が、光の道すじを照らし出すためです。WMO 国際雲図帳は、水や乾いた粒が日射を散らして筋を見せるとしています。SciShowは、ちりや水粒のように大きな粒はどの色もほぼ同じ強さで散らすため光は白く見えると説明しています。光線は平行に進んでおり、遠近法で手前ほど広がって見えるだけです。散らす粒が無ければ道は見えず、宇宙から見ると平行な筋だとSciShowは述べています。
似た現象との分け方
雲から垂れる尾流雲と紛れますが、あちらは落ちる雨や雪の粒そのもので、灰色の房として雲底につながります。薄明光線は空気に散らされた光なので、筋の間から背景の空が透ける点で分かれます。根もとが雲底に接しているか、空の途中から始まっているかも手がかりになります。太陽と反対側で筋が一点に集まって見えるものは、反薄明光線です。
出ているときの空の状態
筋の根もとには、太陽を隠すだけの厚みを持った雲があります。WMO 国際雲図帳は積雲や積乱雲を挙げ、低い雲の層の切れ間を抜けた日射も同じ現象に数えています。2010年の論文(Van Den Broekeら)は、山などの地形も雲と同じく影をつくるとし、晴れて風の弱い日の翌日に強い光線が出やすいとしています。わずかに濁った空のほうが筋の輪郭ははっきりし、雲が無ければ影も出ません。
出典
- 公的機関・英語 世界気象機関(WMO)国際雲図帳 Crepuscular rays
- 公的機関・英語 ニュージーランド気象局(MetService) Crepuscular Rays
- 論文・英語 Van Den Broeke MS, Beasley WH, Richman MB(Monthly Weather Review)(2010) The Role of Atmospheric Conditions in Determining Intensity of Crepuscular and Anticrepuscular Rays
- 動画・英語 SciShow(YouTube チャンネル) The Science of Sunbeams
