最初に覚える雲

高さで3つに分け、よく見る雲から覚える。

雲の名前を覚えるときは、十種類を一度に追わず、まず高さで3つに分けるとよい。札幌管区気象台は「いろいろな雲」で、上層雲を巻雲・巻層雲・巻積雲、中層雲を高積雲・高層雲・乱層雲、下層雲を層積雲・積雲・層雲・積乱雲の10種に分けて記録すると説明している。沖縄気象台も同じ3段の区分を使い、職員が屋上で雲量・雲形・高度・移動方向を記録すると書く。候補を10から3〜4に絞るだけで、見分けの負担は小さくなる。

最初に見るのは、地面に近く見かける回数も多い下層の雲でよい。NWS(米国気象局)の解説動画は、雲の名前の語根を巻き毛(cirro)・積み重ね(cumulo)・層(strato)・雨(nimbo)の4つに分けて説明している。底が水平でドーム状に盛り上がっていれば積雲、塊に分かれず一様な灰色の面が続けば層雲、塊が並んで列になっていれば層積雲という順で見ると、下層の3種はおおむね見分けがつく。

下層に慣れたら、次は中層の高積雲・高層雲・乱層雲に進む。ウェザーニュースは、「高」の字が付くこの3種を一番高いと勘違いしやすいが実際は中層にあると説明し、指を3本並べた幅に塊が収まればおよそ4000〜6000mにある高積雲、塊に分かれず太陽がすりガラス越しにぼやけて見えれば高層雲、同じ高さで空を覆って雨や雪を降らせていれば乱層雲と見分けると話す。

仕上げに見るのが上層の巻雲・巻層雲・巻積雲で、いずれも名前に「巻」の字を持ち、氷の結晶でできている。WMO 国際雲図帳は、観測された雲はこの十種のうちただ1つの属にしか属さないと定めており、筋のまま離れて残っていれば巻雲、空一面を薄いベールのように覆っていれば巻層雲、小さな粒が群れて並んでいれば巻積雲として、形の違いで見分ける。

注意したいのは、積雲と積乱雲を高さだけで下層と決めつける失敗である。底は下層にあっても、積乱雲は雲頂が上層近くまで伸びて塔のような形に立ち上がる。札幌管区気象台・沖縄気象台の区分で両者が下層雲の欄に入るのは、観測が雲底の高さで数える決まりによるもので、見上げたときの背の高さとは別の話になる。高さの数字を先に覚えるより、塊・層・筋という形の違いで3〜4種に絞る練習から始めるとよい。

この節に出てくる図鑑の項目

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