ターゲットイヤー型
ファンド
値動き: 中くらい / 換金: すぐ売れる / NISA: 対象になりうる
受け取る年に向けて、勝手に安全側へ寄せる
商品の中身
「2050年」のように目標の年が決まっていて、その年が近づくほど株式の比率を下げ、債券の比率を上げていく投資信託です。退職の時期が決まっている人向けに設計されており、企業型DC(企業型確定拠出年金)の選択肢によく入っています。ファンド名の年は退職して仕事を離れる目安の年で、その年を迎えても元本は保証されません。
もうけと損の出どころ
若いうちは値動きの大きい資産で増やし、受け取りが近づくにつれ暴落で台無しになる可能性を減らすという考え方です。理屈は素直ですが、その年に相場が良いとは限らないという前提は変わりません。終盤も株式をゼロにせず一部残すほうが、リスクを嫌う投資家でも期待効用は高くなりうるとの試算があります(Pfau 2009)。
コスト
配分変更を自動でやってくれるぶん、信託報酬は高めになりがちです。中身がインデックスファンドの寄せ集めなのに、外側で追加のコストが乗っている構造のものもあります。選ぶときは外側で費用を重ねない商品を優先し、最終的には持っているあいだに払う費用の合計で比べます(Singh 2023)。
税と口座
投資信託と同じです。iDeCo(個人型確定拠出年金)や企業型DC(企業型確定拠出年金)の中で使う場合は、その制度の課税ルールが優先されます。
向かない人・注意
目標年=お金を全部使う年ではありません。65歳で受け取り始めても、そこから30年使い続けるかもしれません。目標年で極端に安全側へ倒すと、その後30年ぶんの成長を捨てることにもなります。減らし方(グライドパス)は商品ごとにまったく違うので、資料で確認してください。グライドパスの終点では残高が最も大きく、積み立てが止まって取り崩しが始まるため、この時期の損失を避けることが設計の要とされます。
出典
- 論文・英語 Wade D. Pfau(2009) An Optimizing Framework for the Glide Paths of Lifecycle Asset Allocation Funds
- 論文・英語 Sandeep Singh(2023) The evidence on target-date mutual funds
- 資料・英語 Vanguard Institutional(運用会社。自社ファンドの案内) TDF Glide Path
- 資料・英語 J.P. Morgan Asset Management(運用会社。自社の見解) Decoding target date fund design
