洋楽ポップス
世界の曲
発音より、言葉の乗り方が日本語と違う歌
どんなジャンル?
英語は一拍に複数の音節を詰める言語なので、一音一文字の日本語とは乗り方が根本から違います。強く読む音節が拍の頭に来て、弱い音節はその前後へ流し込まれます。子音で終わる語が多く、語尾に短い無音ができるのも差です。日本語に置き換えて考えないほうが、音の並びとしてそのまま覚えられて結局は近道になります。
歌い方のポイント
発音を直すより先に強く読む位置をそろえます。歌詞の各行で強い音節に印を付け、そこだけ手拍子と合わせて歌うと形が出てきます。子音で終わる語は母音を足さないこと。トと言わずに舌を当てて止めるだけです。息は裏拍の取り方の感覚で拍の少し前へ。意味の分かる行が一つあると、そこを支点に流れが見えます。
選ぶときの目安
歌詞を見ずに口が動く曲があれば、それが最初の一曲です。読めない曲を画面のカタカナで追うと語のかたまりが崩れます。テンポが遅めで語数の少ないものから入り、音域は原曲キーと自分の音域で確かめてから決めます。原語の版と日本語で歌われた版の両方が入っている曲もあり、比べてから選ぶと迷いません。
つまずくところ
発音を気にしすぎると声が小さくなって歌全体が沈みます。多少の訛りより拍に乗っているほうがずっと伝わります。表示される歌詞が原詞と少し違ったり、ガイドメロディの入らない版が収録されていることもあるので、初めての曲は一度予習しておくと安心です。歌詞の消えるのが早い機種もあり、目線は一行先に置いておきます。
解説動画: 洋楽を上手に歌いたい〜発音編〜/安倉さやかの歌うま研究所
単語ごとに直さない: 第二言語として英語を覚えた側からの提案は、一語ずつ直すのをやめること。ある単語だけ言えるようになっても、別の語が出てくるとまた崩れる。そこで大元の元栓を締める——つまりアルファベット26文字の音を入れ替える。日本語の五十音より数が少ないぶん、こちらが近道になる。
26文字を英語の音で: 文字の名前の読み方から作り直す。Aは母音が二つある「エィ」で、イに着地して終わる。Bはリップクリームを塗るときの唇から出す「ベィ」、Cは小さいイを添えた「スィ」。ここを一度固めれば、同じ文字で始まる語は覚え直さずに済む。
子音は舌の置き場所: 文字ごとに動かす場所を名指ししていく。Lは舌を上の歯に当てる、THも舌を挟む。Nは舌先を使い口は開けたままで、日本語の「ニュー」のように舌の中腹を当てない。Tは「ティ」ではなく「ツ」寄りから始める。Hは名前の終わりの「チ」の音で、-chで終わる語をそこへ寄せる。
日本語なまりとの歌い比べ: 終盤で同じ一節を二通りのアクセントで歌い比べている。日本語の音のままだともったりして音程まで悪く聞こえるのに対し、英語の音にすると聞き取りやすく、うまく聞こえる。気持ちの込め方はどちらも同じだと断っているので、差は発音だけということになる。
母音と連結は後回し: 同じ文字の別の読み方や、語と語がつながったときの変化は26文字の先にある課題として切り分け、そこはネイティブに直してもらえばいいと割り切る。まず舌と唇の位置だけ入れておけば、意味が分からない歌詞でも舌が正しい場所に置かれる。日本語で歌うときのリズムにも効くという。