銘柄入れ替えとリバランス

指数のしくみ

対象: しくみ

銘柄入れ替えとリバランスは、指数が固定ではなく定期的に構成銘柄と比率を見直す、静かに中身を入れ替えている仕組みです。基準を満たさなくなった銘柄が外れて新しい銘柄が入るこの作業自体が指数の成績に影響し、入れ替えの日には連動する運用資金が一斉に売買して値動きに影響することもあります。

何を集めた指数?

指数は固定ではなく、定期的に構成銘柄と比率が見直されます。基準を満たさなくなった銘柄は外れ、新しい銘柄が入ります。この作業自体が、指数の成績に影響します。日本経済新聞社の算出要領(2025年7月版)によると、日経平均の定期見直しは毎年4月と10月です。基準は売買代金などで測る流動性と業種間のバランスで、入れ替えは、企業再編に伴う分を除いて上限3銘柄です。

算出のクセ・中身の偏り

入れ替えの日には、連動する運用資金が一斉に売買します。ラッセル指数の提供元FTSE Russellによると、2026年6月の入れ替えでは取引終了間際に、米国株がNYSEで2,199億ドル、ナスダックで3,340億ドル売買されました。Chenらの2004年の論文は、S&P500では採用で株価が恒久的に上がった一方、除外では恒久的な下落が見られなかったと報告し、投資家の認知度の違いで説明しています。

これを買うと何を買っていることになるか

指数は市場を写す鏡であると同時に、それ自体が売買を生む存在でもあります。三菱UFJ信託銀行の資料は、ファンドの規模が大きいと、指数の構成銘柄の変更に伴う売買額が膨らみ、自分の売買が値動きに影響するマーケット・インパクトが生じうると指摘します。「機械的だから恣意性が無い」とは言い切れません——日経平均は算出要領によると、専門家の意見を聞いたうえで、最終的な採用と除外を日本経済新聞社が判断します。

連動する商品と注意

入れ替えの決まりを知っておくと、トラッキングエラーの理由が読めます。自分の資産の配分が崩れたときのリバランスは別の話で、SEC(米国証券取引委員会)は、売って買い替える・不足分を買い足す・積立の配分を変える、の3つを挙げ、手数料と税を先に確かめるよう求めます。Erin Talks Money(YouTube)は、目的を成績の底上げでなくリスクを保つことだと説明します。

出典

  1. 資料 日本経済新聞社(日経平均株価を算出・公表する事業者)(2025) 日経平均株価 算出要領(2025年7月24日作成)
  2. 資料・英語 FTSE Russell(LSEG)(ラッセル指数を算出・公表する事業者)(2026) Russell Reconstitution
  3. 論文・英語 Honghui Chen, Gregory M. Noronha, Vijay Singal(2004) The Price Response to S&P 500 Index Additions and Deletions: Evidence of Asymmetry and a New Explanation
  4. 資料 三菱UFJ信託銀行 受託運用部 調査役 真下明剛(2018) インデックス型運用商品の選択基準について(信託資産運用情報 2018年7月号)
  5. 公的機関・英語 米国証券取引委員会(SEC)投資家教育・支援室(2009) Beginners' Guide to Asset Allocation, Diversification, and Rebalancing
  6. 動画・英語 Erin Talks Money | Erin Moriarity Why “Just Rebalance” Isn’t Helpful (How to Rebalance Without Overthinking It)