時価総額加重

指数のしくみ

対象: しくみ

時価総額加重は、各銘柄の時価総額に比例して組入比率を決める、大きい会社ほど多く持つという決め方です。TOPIXやS&P500をはじめ世界の主要な指数はほぼこの方式で、内部者が持ち続ける株を除く浮動株調整を加えるのが現在の標準で、割高になった銘柄の比重がそのまま増えていく傾向があります。

何を集めた指数?

各銘柄の時価総額(株価×発行済株式数)に比例して組入比率を決める方式で、時価総額が2倍の会社は比率も2倍になります。TOPIXやS&P500をはじめ、世界の主要な指数はほぼこの方式です。内部者などが持ち続ける株を除く浮動株調整を加えるのが現在の標準で、S&Pの指数は2005年から、と Yahoo Finance の動画は説明します。

算出のクセ・中身の偏り

価格が動いても自動的に比率が保たれるため、連動する運用の売買は最小限で済みます。一方で、割高になった銘柄の比重が増える傾向があります。野村證券の解説は、割高な銘柄が適正な水準に戻ると指数の成績が下がりうると述べます。米国株の10年先のリターンを出発時の集中度で並べても、関係はあまり見られなかったと、PWL Capital の最高投資責任者 Ben Felix は述べます。

これを買うと何を買っていることになるか

市場参加者全体の平均的な持ち方をそのまま再現する立場で、割高な銘柄も時価総額のまま持つことになります。アーノットらの2005年の論文は、時価総額と無関係な企業規模の尺度(ファンダメンタル指数)で重みを決めた指数が、時価総額加重より一貫して有利だったと報告し、カプラン(2008年)は、一部の支持者が唱える理論に矛盾があると論じました。

連動する商品と注意

低コストのインデックス商品はほぼすべてこの方式です。均等加重は、上がった銘柄を売り、下がった銘柄を買う調整が要るため、S&P500の均等加重ETFの年間の平均の売買回転率は時価総額加重ETFの10倍超だったと、Ben Felix は示します。過去の好成績の大半は小型株と割安株への傾きで説明できる、とも述べます。

出典

  1. 資料 野村證券(金融経済教育サイト Fin Wing。「野村週報」2022年10月24日号の記事)(2022) 株式インデックスの算出方式(資産運用の視点)
  2. 動画・英語 Ben Felix(PWL Capital の最高投資責任者。動画の終わりで、同社が特定の運用会社の商品を使っていると開示している) The Problem with Equal Weight Index Funds
  3. 動画・英語 Yahoo Finance S&P 500 Market Cap vs. Equal Weight: What's the difference?
  4. 論文・英語 Robert D. Arnott, Jason C. Hsu, Philip A. Moore Jr.(Financial Analysts Journal)(2005) Fundamental Indexation
  5. 論文・英語 Paul D. Kaplan(Financial Analysts Journal)(2008) Why Fundamental Indexation Might—or Might Not—Work

解説動画: ミニTOPIX先物 実践セミナー① ~TOPIXとは~/日本取引所グループ公式チャンネル

時価総額で重みを付けるとどうなるか: TOPIXは構成銘柄の時価総額の総和で算出されるため、規模の大きい会社ほど指数への影響が大きくなる。ある時点の例では、時価総額最大級の会社でも指数に占める比率は4.4%程度だった。

2,000銘柄に分散されるということ: 構成銘柄が2,000超あるので、1社が仮にストップ高しても指数全体に与える影響は小さい。個別の事故が指数全体を動かしにくいという性質が、この方式の実質的な利点として説明される。

誰が使っているか: 機関投資家や海外の投資家はTOPIXのほうを重視すると述べられる。市場全体を表す尺度としてどちらが妥当か、という観点で選ばれている。