株価平均型
指数のしくみ
対象: しくみ
株価平均型は、構成銘柄の株価を足して、調整用の除数で割って求める、計算が簡単だった時代の名残のような決め方です。日経平均株価とダウ工業株30種平均がこれにあたり、1株の株価が高い銘柄ほど指数への影響が大きくなるため、会社の価値ではなく株価の高さだけがそのまま重みを決めてしまいます。
何を集めた指数?
構成銘柄の株価を足して、調整用の除数で割る方式です。日経平均株価とダウ工業株30種平均がこれにあたります。日本経済新聞社の算出要領によると、日経平均は基本的に単純平均の考え方が土台で、除数は算出の当初、銘柄数と同じ225でした。銘柄を入れ替えると、値動きがなくても株価の合計が変わるため、除数を直して指数の連続性を保っています。
算出のクセ・中身の偏り
1株の株価が高い銘柄ほど、指数への影響が大きくなります。pick up finance(YouTube)の3銘柄の例では、同じ20%の値上がりでも、指数は株価の高い銘柄で10%、低い銘柄で3%台の上昇でした。株式分割で株価が下がると、本来のダウ式では影響度も下がりますが、日経平均は大幅な分割の前後で採用株価が変わらないよう株価換算係数で調整しています。
これを買うと何を買っていることになるか
経済的な意味づけが弱い重み付けです。影響の大きさを決めるのは、会社の価値ではなく株価の高さです。芹田敏夫と花枝英樹の2021年の論文によると、上位10銘柄の価格ウエイト合計は約40%に達し、分割の調整後も高株価銘柄のウエイトが高く保たれ続ける問題が残ります。日経平均は2022年10月から、ウエイトが水準(2024年10月以降は10%)を超えた銘柄を引き下げる調整も加えました。
連動する商品と注意
この方式の指数に連動する商品を買うなら、偏りを承知の上で。市場平均を持ちたいという目的には合いません。
出典
- 資料 日本経済新聞社(日経平均株価を算出・公表する事業者)(2025) 日経平均株価 算出要領(2025年7月24日作成)
- 論文 芹田敏夫(青山学院大学)・花枝英樹(一橋大学名誉教授)(2021) 2021年10月の日経平均株価算出要領の変更をめぐる諸問題(月刊資本市場 No.436)
- 動画・英語 pick up finance Stock market index weighting methods(Part-1)--Price weighted index
解説動画: ミニTOPIX先物 実践セミナー① ~TOPIXとは~/日本取引所グループ公式チャンネル
株価を単純に平均する方式: 日経平均は構成銘柄の株価の単純平均から算出される。会社の規模ではなく1株の値段の高さがそのまま影響力になる、という設計上の性質が明示される。
実際どれだけ偏るか: ある時点で、1銘柄の構成比率が10.6%。日経平均3万円のうち3,000円強をその1銘柄が占めている計算になる。同じ銘柄が時価総額加重のTOPIXでは0.49%。同じ会社でも、方式が違うだけで影響度が20倍以上変わる。
だから何が起きるか: 計算方法が違うことで動き方が変わり、TOPIXがプラスで日経平均がマイナスという日もある。どちらが正しいという話ではなく、何を測っている指数なのかを知らずに比べると誤読するということ。