/f/ と /h/ の混同

子音の混同

/f/ と /h/ の混同は、ふ以外の段でfがhに寄り、fineがhineに近くなる課題です。

起きること

fine が hine に近い音になり、coffee の f が息だけの音に置き換わります。「ふ」は正しく言えていても、他の母音が続く語では気づかないうちに h に寄っていることが多い課題です。Mueller(2019)が日本語話者の大学生63人に fat と hat を聞き分けさせた調査では、正答率は20問中19問超と、調べた10対の中で最も高く、聞き取りではあまりつまずきません。

起きる理由

日本語のは行のうち、唇を使うのは「ふ」だけです。は・ひ・へ・ほ は喉から出す /h/ で、唇はほとんど動きません。Mueller(2019)は、ふの前だけ日本語の/h/が摩擦音になるというLabrune(2012)の説明を引き、日本語話者は英語の/h/と/f/を同じ音と聞き取りやすいと述べています。英語の/f/は母音に関係なく上の歯を下唇に当てる音なので、u以外が続くと日本語の癖が出てしまいます。

直し方

上の前歯を下唇に当てて息を出す形を、母音を変えずに先に固定します。fat と hat を唇の形だけ変えるように言い比べると、自分がどちらを出しているか耳で確かめられます。「ふ」の口の形を、他の母音でもそのまま使うのがコツです。手のひらを口の前に当てて息の出どころを確かめるのも有効な自己チェックです。慣れないうちは、息を長めに出し続けながら形を確認すると崩れにくくなります。

練習語

fat / hat / fill / hill / fear / hear / fold / hold / feel / heel / coffee, roof, laugh

出典

  1. 論文・英語 Mueller CM(The Language Teacher 43.2、JALT)(2019) Which English Sounds are Difficult? Japanese EFL Learners’ Intuitions Versus Their Performance