まな板

下ごしらえ道具

まな板は、木製と樹脂製とで手入れの仕方が違う道具です。木製は刃当たりが柔らかく包丁が傷みにくく、樹脂製は漂白できて衛生管理が楽です。

どんな道具?

木は刃当たりが柔らかく包丁が傷みにくい、樹脂は漂白でき衛生管理が楽。どちらが優れているというより、手入れの仕方が違います。木と樹脂の衛生を比べた研究は結果が割れています。ドイツの実験(Bischoff、2025)は木で大腸菌の検出が早く減ったとし、中国の実験(Lai、2023)はプラスチックでカンピロバクターが最も長く生き残ったと報告し、日本の実験(高尾、2020)は差が大きくないとしています。

選び方

包丁の刃渡りより一回り大きいもの。小さいと材料がこぼれ、大きすぎると洗いにくく置き場所に困ります。2枚持って、生肉・生魚用と、野菜・調理済み用で分けるのが最も効果的な衛生対策です。表面がなめらかで傷が付きにくいものほど、粗さに菌がたまりにくいと、日本の実験(高尾、2020)はまな板の粗さと菌の残りやすさの関係を報告しています。

使い方のコツ

下に濡れ布巾を敷くと滑りません。生肉や生魚を切ったら、次に野菜を切る前に必ず洗浄する—— これを守れば1枚でも運用できますが、2枚に分けるほうが確実です。肉を切ったはねは、思ったより遠くまで飛びます。中国の調査(Lai、2023)は、鶏肉を扱う厨房で最大120cm先まで飛沫が届いたとしています。中華料理店では、骨付き肉を叩き切る衝撃を吸わせるため、けやきの分厚い丸いまな板を使うと動画があります。

手入れ・注意

使用後はすぐ洗い、立てて完全に乾かす。樹脂は定期的に塩素系漂白剤で除菌。木のまな板に漂白剤は使わず、熱湯をかけて乾かします。濡れたまま重ねて置くのが、いちばんカビを呼びます。包丁の傷が増えて表面がでこぼこしてきたら、削り直すか買い替えるのが清潔を保つコツです。中華料理店の動画は、けやきのまな板を使う厨房では、黒カビや傷を減らすため使用のたびに表面を薄く削り、熱湯をかけてから片付けると話します。

出典

  1. 論文・英語 Bischoff A, Alter T, Schoenknecht A・フリー大学ベルリン, Journal of Food Protection(2025) Hygienic Evaluation of Wooden Cutting Boards: Microbiological Parameters
  2. 論文・英語 Lai H, Tang Y, Ren F, Jiao XA, Huang J, Foods(2023) Evaluation of Hygiene Practice for Reducing Campylobacter Contamination on Cutting Boards and Risks Associated with Chicken Handling in Kitchen Environment
  3. 論文 Takao T ほか・昭和女子大学ほか、日本家政学会誌(2020) 木製まな板とプラスチック製まな板の微生物および表面損傷の評価
  4. 動画 とにかく売れたい中華料理屋 【入門】中華料理屋のまな板

解説動画: 調理器具マニアが紹介/いまオススメのまな板/パパの三ツ星おうちごはん / eatkingkong

まな板は大きく4種類: プラスチック・木・大理石・ゴム。選ぶときのポイントとして、大きさ・重さ・素材・デザイン(色)・使い勝手の5つを挙げている。

プラスチックの位置づけ: 安価で、1000円以下のものもある。種類が多いのでサイズ展開が豊富で、自分のキッチンに合う大きさと重さを選びやすいのが利点。まず安いものが欲しい人にはこれでよいとしている。

行き着いた答え: たくさんのまな板を使ってきた結果としてゴム製のまな板を最も勧めている。順番として先に他の素材の特徴を説明し、最後にゴムへ行き着くという構成になっている。