片手鍋

鍋・フライパン

片手鍋は、台所でもっとも使用頻度が高い鍋です。汁物や下茹で、少量の煮物やソース作りに使います。

どんな道具?

汁物、下茹で、少量の煮物、ソース作りと、使用頻度が最も高い鍋です。ステンレスは丈夫でにおい移りが無く、アルミは軽くて熱伝導が良い。日本調理科学会誌の講座(杉山久仁子さん、2013)の表では、27℃の熱伝導率がアルミ237、鉄80.3、ステンレス(SUS304)16 W/(m·K)で、ステンレスは熱の伝わりが遅い素材です。

選び方

1〜2人なら直径16〜18cm、家族なら20cm。ふたが付いているか、深さがあるかを確認します。底が厚い(多層構造)ものは焦げ付きにくいぶん、値段も重さも上がります。日本調理科学会誌の講座(杉山久仁子さん、2013)も、熱伝導率が高く厚手の鍋ほど底の温度が均一で焦げ付きにくいと述べ、じっくり煮込むならアルミや銅の厚鍋か積層鍋、大量の湯を沸かすなら熱伝導率が高い材質の薄手の鍋を挙げています。

使い方のコツ

煮物は落としぶたを使うと、少ない煮汁でも全体に味が回ります。アルミホイルやクッキングペーパーで代用できます。クッキングペーパーを作るライオンの学会発表(2017)では、さばの煮魚はどのふたでも煮汁がしみ、ステンレスと木のふたはやや形が崩れました。ステンレス鍋は焦げ付きやすいので、炒める工程では油と予熱をしっかり。ひろさんきっちんは、油を煙が出るまで熱して火を止め、鍋肌になじませて冷ます方法を紹介し、ステンレスは毎回やり直すと話します。

手入れ・注意

焦げ付いたら、水と重曹を入れて煮立ててから放置すると剥がれます。金属たわしでこすると傷が付き、次からもっと焦げ付きます。

出典

  1. 論文 杉山久仁子・横浜国立大学、日本調理科学会誌の講座(2013) 加熱調理と熱物性
  2. 論文 亀山周平ほか・ライオン、日本調理科学会大会の研究発表要旨(2017) 各種落し蓋による煮魚調理の仕上がりに及ぼす影響に関して
  3. 動画 ひろさんきっちん うまくなる料理教室 簡単な方法でステンレス鍋はくっつかなくなります!揚げ物もくっつかない!Stainless steel pots will not stick together!secret method!

解説動画: 料理人が使う片手鍋(ソースパン)のサイズと使い道/George ジョージ吉田

この鍋の位置づけ: 鍋やフライパンは包丁と同じくらい大切な道具だと前置きしたうえで、自分が使っている物を順に紹介している。使っているのは鍋づくりに特化したドイツのメーカーの3点セットで、デザインが気に入って選んだと話している。鍋底が分厚く作りがしっかりしているのがこのメーカーの特徴で、3点のうちいちばん出番が多いのが片手鍋(ソースパン)。

サイズの目安: 使っているのは間口15cmの片手鍋。仕事の現場でも間口14〜15cmのソースパンはとても重宝すると言い、入れられる量とサイズ感がちょうどいいと評価している。これより大きいと、一度に仕掛ける量がどうしても多くなってしまうのが、あえて小さめを使う理由。

何に使うか: ちょっとした野菜を蒸す・焼く、ソースを仕掛けるといった作業が守備範囲で、寸胴のような大きな鍋に対し、小さい鍋は軽い煮込みに使うことが多いと言っている。同じセットの16cmのソテーパンは、野菜を軽く炒めるときなど大量に調理しないときに使うと話しており、小型で使いやすいと評価している。