醤油

味噌・醤油

醤油は、濃口・薄口・たまりの違いが色ではなく塩分の高さにある調味料です。大豆と小麦を麹菌で発酵させて造られます。

どんな味?

大豆と小麦を麹菌で発酵させた調味料です。濃口は生産量の約85%を占める標準(農林水産省)。薄口は色が薄いだけで、塩分は濃口より高い—— 成分表(文部科学省)の食塩相当量は100gあたり濃口14.5g・薄口16.0g。素材の色を活かすためのもので、減塩用ではありません。たまり醤油は小麦をほとんど使わず、たんぱく質は100gあたり11.8gと濃口の7.7gより多い。

使い方

香りは加熱で飛ぶので、仕上げに回しかける「追い醤油」が効きます。料理家の樋口直哉(YouTube)は、香りが飛び焦げ臭くなる境目は200℃と言われるとして、フライパン表面が200℃を超えるなら鍋肌から注がないよう勧めます。水分の多い野菜炒めなら鍋肌から入れても香りが立つそうです。生醤油は火入れ醤油より甘く香ばしい香気成分が多く、加熱後もその香りが強かったという論文(キッコーマンの研究者が共著)があります。

合わせ方

バターと合うのは、乳の脂とうま味が醤油の塩味を丸くするからです。柑橘と合わせればポン酢、みりんと合わせれば照りだれ。料理系YouTuberの Ethan Chlebowski は、醤油自体は風味が豊かでも、油と醤油だけで炒めると何かが足りなく感じると話し、レシピが塩や砂糖、MSGを少し足すのは味の均衡をとるためだと説明しています。

保存

開封後は空気に触れて酸化し、色が黒く香りが落ちます。開封したら冷蔵庫へ。樋口直哉(YouTube)は、瓶やペットボトルは開けて常温に置くと風味が落ちるので、小さい容器を選んで早めに使い切り、冷蔵庫で保存するのが基本と説明します。冷蔵庫に場所がなければ、酸素に触れにくい二重構造の密封ボトルが向き、色が濃くなりやすい薄口も常温で置けるようになったそうです。

出典

  1. 公的機関 文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 こいくちしょうゆ 100gあたり
  2. 公的機関 文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 うすくちしょうゆ 100gあたり
  3. 公的機関 文部科学省 日本食品標準成分表(八訂)増補2023年 たまりしょうゆ 100gあたり
  4. 公的機関 農林水産省 消費者の部屋(2023) こいくち醤油(しょうゆ)、うすくち醤油について教えてください。
  5. 論文 孟琦ほか(岩手大学・キッコーマン)(2014) 生醤油の香気成分の調理加熱による変化
  6. 動画 樋口直哉の料理論[Cooking theory] 【しょうゆの選び方】醤油は一体どれを買えばいい?丸大豆?それとも生?樋口直哉が解説 #選び方 #使い分け
  7. 動画・英語 Ethan Chlebowski 3 Mistakes Most People make when using Soy Sauce.

解説動画: 【醤油の豆知識】料理に役立つ!しょうゆの違いと使い分け方について【ゆっくり解説】/ゆっくりグルメ研究所

火入れがあるかどうか: 一般的な醤油と「生(なま)しょうゆ」の違いは、製造の最後に火入れを行うかどうか。この一工程の有無が香りと味の差を生んでいる、というのが主題。

醤油ができるまで: 乾燥大豆を水で戻して蒸し、小麦は炒って砕く。これを合わせて麹菌を付け、湿度管理された麹室で空気を送りながら寝かせて麹にする。この麹と塩水を混ぜて発酵・熟成させたものが「もろみ」。熟成期間は半年から長いもので3年で、その間は定期的に撹拌して微生物が働きやすい環境を保つ。

生揚醤油と火入れ: 熟成したもろみをろ布に入れて圧力をかけ、液体と搾りかすに分ける。こうして搾り出されたものが「生揚(きあげ)醤油」で、これに熱を加える工程が「火入れ」。生しょうゆは火入れをしないため香りが立つが、卓上の濃口しょうゆでも十分においしく、料理によってはそちらのほうが合うとも述べている。