こしょう
スパイス・ハーブ
こしょうは、挽いた瞬間から急速に香りが飛んでいくスパイスです。香りの成分が揮発性のためです。
どんな味?
黒こしょうは未熟な実を皮ごと乾燥させたもので香りと辛みが強く、白こしょうは完熟した実の皮を除いたもので穏やかで上品です。香りの成分は揮発性なので、挽いた瞬間から急速に飛びます。Ethan Chlebowski は、挽いて24時間空気にさらしたこしょうは香りがかなり弱まり、何年も棚にあった粉は風味がほとんど残らないと話しています。
使い方
ミルで挽きたてを使う—— これがこしょうで最も効果の大きい一手です。仕上げに挽くと香り、下味に使うと辛みと臭み消しという使い分けもできます。
合わせ方
白こしょうは色を出したくない料理(白いソース、魚、スープ)に。黒こしょうは肉、油の多い料理、仕上げに。粗挽きは食感も加わります。ホルモン店のしま田は、同じこしょうからできた黒・白・緑を肉で食べ比べ、白はピリッとした感じが控えめでも辛さはしっかりあり、三つに大きな差はなく、黒がなければ白で代用してよいと話しています(黒は挽きたてでなかったと断っています)。
保存
ホール(粒)のまま密閉して冷暗所に置き、コンロの脇は避けます。料理動画の Ethan Chlebowski は、ホールは1年以上風味が保てるが、挽いた粉は3〜6か月で落ち始めると話します。中国の研究チームは、黒・白・緑のこしょうの粉砕方法を比べ、4℃で6か月保存すると水分とピペリンと精油が減ったと報告しています。粉は小さい容器で早く使い切ります。
出典
- 論文・英語 Liu H, Zheng J, Liu P, Zeng F(中国科学院蘭州化学物理研究所ほか)(2018) Pulverizing processes affect the chemical quality and thermal property of black, white, and green pepper (Piper nigrum L.)
- 動画・英語 Ethan Chlebowski Beginner's guide to BUYING, STORING & ORGANIZING SPICES
- 動画 ホルモンしま田 【スパイス】コショウの全てがわかる動画!!プロが解説します!
解説動画: 黒こしょうと白こしょう、粒の大きさで変わる香りと辛み/ゆっくりグルメ研究所
黒と白の違い: 黒こしょうは熟す直前の実を天日干しなどで乾燥させたもので、野性的な香りが特徴。香りと辛みは外皮に多く含まれるピペリンによるもの。白こしょうは熟した実を水に漬けて外皮を取り除いたもの、つまり黒から皮を剥いだ状態で、香りも辛みも穏やか。白身魚や鶏肉、クリーム系の仕上げに使われる。
店の卓上こしょうで味が違う理由: ラーメン店や中華料理屋のこしょうで味が違って感じるのは、黒こしょうだけの製品と、黒と白を混ぜた卓上用の粉があるため。混ぜたものは香りも辛みもマイルドになる。2種類を混ぜて使うのは世界的には珍しく、日本の食文化に合わせて作られたものだと説明している。
粒の大きさで入れ替わる: 同じ黒こしょうでも挽き方で別物になる。粒が大きいほど香りが強く立ち、細かいほど辛みを強く感じる。粗挽き、大小の粒を混ぜたグラウンド、卓上用の粉の順に細かくなる。七味より一味のほうが辛いのも、原材料の違いだけでなくこの理屈が働いているとしている。
使い分け: 粗挽きは仕上げに振って香りを足す香辛料、細かい粉は食材にまんべんなく行き渡るので下味用、中間のグラウンドはどちらにも使える万能タイプ。ホールのまま使うと辛みが抑えられるので、マリネやピクルスには粒のまま入れる。香りは挽きたてがもっとも強い。