巻き結び

張り綱・設営

ポールや木に素早く巻きつける

使いどころ

タープのポールにロープを留めたり、立ち木を支点にして物干しロープを渡すときに使います。結ぶのも解くのも速く片手で数秒なので、設営中のちょっとした固定に何度も出番があります。

結び方

支点にロープを一周回し、末端を元側のロープに交差させます。そのまま同じ向きにもう一周回し、二周目の末端を交差した部分の下へ通して引き締めます。同じ向きの輪を二つ作って重ね、そのまま支点に差し込む作り方でも同じ形になります。

コツ・注意

引く向きが変わると結び目が回ってずれます。荷重の向きが定まらない場所では、末端側にひと結びを足して止めてください。つるつるした丸いポールでは滑りやすいので、確実に留めたいときはふた結びを重ねると安心です。

解説動画: 巻き結びと固め結び(コンストリクターノット)の違いと使い分け/結び方ナビ 〜 How to tie 〜

概要: 物を縛るときに使う固め結び(コンストリクターノット)を紹介しながら、途中まで手順が同じ巻き結びとの違いを説明している。どちらも対象に紐を2周巻きつけて交差させるところまでは共通で、最後に先端をどこへ通すかだけが変わる。見た目もよく似ているが、締まり具合と解きやすさが違う。

巻き結びは最後の一手が違う: 先端を右にして紐を上からかぶせ、裏から一周巻きつける。巻いてきた紐が左上から右下へ交差するようにして、もう一周巻く。ここまでは固め結びと同じで、巻き結びは最後に中心の交差部をくぐらせず、巻きつけた紐へ先端を通して左右に引き締める。この一手だけで性格の違う結び目になる。

解きやすさで使い分ける: 固め結びは交差部の下に先端をくぐらせるぶんより強く締まり、引っ張っても簡単には解けない。とにかくしっかり縛って解かない用途に向く。対して巻き結びは一番上に重なっている紐をつまんで引くと解けるので、何度も開け閉めする袋の口を縛るような場面で便利だと説明している。

使いどころ: 袋の口をしっかり縛る、徳利のような形の物を吊るす、たくさんの物を束ねるなど、どちらの結びも用途は幅広いと紹介している。簡単な手順でしっかり締まるので、結ぶ目的に合わせて使い分けるとよい。

解説動画(海外・英語): The BEST Clove Hitch TUTORIAL EVER (For VISUAL LEARNERS)/The Bear Essentials

速く結べて簡単にほどける。それが長所であり弱点: 巻き結び(クローブヒッチ)は結ぶのが非常に速く、ほどくのも非常に簡単。ただし作者はこれは長所であると同時に弱点でもあるとはっきり言っていて、一時的な用途・荷重のかからない用途に限って使うべきという立場。風に揺すられるだけでも緩むことがあるので、そのままで体重や重量を預ける結びではない。代表的な用途は木から木へ渡す誘導線やトレイルの目印で、結んだあとも線を寄せるだけで長さを詰めたり伸ばしたりできるのが持ち味。

実際に使う場所:しばりの「始めと終わり」: ブッシュクラフト・キャンプでの用途が具体的。調理用のトライポッドや椅子を組むときの三脚しばりシェルターの梁を十字に組む角しばり——これらのしばりは、始めと終わりを巻き結びで留める。ほかに枝を束ねる袋の口を締めるロープの束をまとめる2つの巻き結びで引きずるための取っ手を作る棒に2つ結んで木に回し、バックパックを地面から浮かせて吊るす。作者のお気に入りは枠に巻き付けてパラコードのベッド(寝床)を編む使い方で、1周ごとに巻き結びにしておくと、乗っても1本ずつがずり落ちない。ここで大事なのは、これらの例で巻き結び単体が荷重を支えている場所は一つも無いという点。

結び方3通り: 1つ目はロープの端が使える場合。対象に1周巻き、戻ってきたところで自分自身の上を交差させながら2周目を巻くとはっきりしたX字ができるので、そのXの中心に端を通して両端を引く。正しく結べていれば2本の線が反対方向を向き、その上を斜めの線が横切っている形になる。ほどくときは両端を寄せるだけ。2つ目・3つ目は端が使えず、ロープの中間で作る場合。「2回上、1回下(two over, one under)」と唱えながら右手を左手の上・裏へ回して輪を2つ作り、最後に右手を左手の下へ通す——できた束を棒に被せて両端を引く。もうひとつは左手でロープを持ち、右手を交差させて掴み、腕を戻すと輪が2つできる方法(作者はクロスオーバー法と呼んでいる)。端の方法は必ず覚え、中間の方法はどちらか一つを選んで練習する。

6つの改造で「使える結び」にする: ここからが本題で、弱点を潰す変化形。端に止め結びを足すと軽い風の揺れには耐える。もっと確実にしたいなら止め結びの代わりにハーフヒッチを1つ足す。これで信頼度が上がるうえ、締まり込まないので必要なときにほどける。Xの中心に端をそのまま通すのではなく、二重にした輪(bight)を通すとタグ端を引くだけで一発でほどける「クイックリリース」になる。さらに通した輪を長めに残して先に止め結びを作ると掴み手(グラブループ)付きになり、束ねた枝やロープの持ち手・吊り下げに使えて、止め結びを引けば一気に解ける。Xを作ったあと、中心に通す代わりに横へ一度巻いてから自分の下をくぐらせるとローリングヒッチという調節できる摩擦結びになり、引くと止まり、緩めるとずらせる(ロープ同士の連結や、スウェットの紐の調節にも使える)。そして最終形がコンストリクターヒッチで、巻き結びから最も強く締まる縛り結びへ変化させられる。