アキュムレータ

ノズルとポンプ

圧力をためておく小さなタンクです。弁が開いた瞬間の圧の落ち込みを埋め、どのノズルにも同じ圧をかけるために入れます。

何のためのものか

加圧した養液を一時的にためて、弁が開いた瞬間の圧の落ち込みを埋める部品です。綿の高圧の系では0.75Lの蓄圧タンクを入れ、すべての鉢へ均等に届けるためと書いています(Lin ら 2024)。同じノズルでも圧が落ちれば粒は粗くなるので、複数のノズルを同時に開ける系ほど効きます。ポンプの発停の回数を減らす役目もあります。

選ぶときに見るところ

見るのは容量・耐圧・接ぐ口径です。研究用の小さな系で0.75L、キャッサバの低圧の系でも水中ポンプで蓄圧タンクに圧をかけていました(Selvaraj ら 2019)。同時に開くノズルの本数と、1回の噴霧で出る量から必要な容量を考えます。内部の空気室にあらかじめ入れておく圧が決まっている型があり、この値を確かめてから使います。

使いかたと手入れ

噴霧のたびに圧力計の針がどれだけ振れるかを見ます。振れ幅が広がってきたら、空気室の圧が抜けているか、内部の膜が傷んでいます。圧がかかったまま外さないのが手入れの前提で、抜いてから触ります。養液が入る側なので内側にも沈殿とぬめりがたまり、タンクの養液が濁ってぬめると同じことが起きます。

無いとどうなるか

無くても霧は出ますが、出はじめだけ粒が粗くなります。弁が開いた瞬間に圧が落ち、ポンプが追いつくまでの数秒が水滴に近づくためで、短い噴霧をくり返すほどその比率が上がります(噴霧時間の長さ)。ノズルの数が多い系では奥ほど圧が届かず、霧が片側にしか届かないの形で出ます(配管の圧力損失と圧のそろえ方)。

解説動画: シンプルな制御で水を送ります!<定圧給水方式・ユニットとは>/The EBARA Channel

水を使う前の圧: 動画が扱うのは、受水槽にためた水をポンプのユニットで末端の水栓まで送る給水の系です。説明はまず、水を使っていないあいだの状態から始まります。ユニットの中の圧力タンクの空気圧が配管の水を押さえ、系は設定された高い圧のまま保たれる。このときポンプは止まっていて、動かずに圧だけがあるところが出発点だと述べます。

蛇口を開けた瞬間: 蛇口を開けても、この段階ではポンプはまだ運転しないと動画は念を押します。タンクの空気圧が配管の水を押し出すぶんで、最初の水は出ていくためです。そのまま出し続けると空気圧が下がって配管の圧も落ち、起動圧まで下がったことを圧力センサーが検知したところでポンプが回り始める、という順でつながります。

ポンプが止まるまで: 使う量が減ると、今度はタンクの側へ水が補給されて配管の圧が上がっていきます。停止圧まで戻り、水の流れが無くなったことをフロースイッチが検知するとポンプは止まる。動画はこの入切を、圧を読む部品と流れを読む部品の二つが受け持っていると整理して、制御の説明を締めます。

圧がばらつく訳: この方式のユニットはインバーターも減圧弁も積んでおらず、構造が簡単な反面、使う水の量に応じた制御をしていないと動画は断ります。使用水量に合わせてポンプの回転速度を変える方式と比べれば、使用条件によっては末端での圧にばらつきが出る。ためた圧だけで埋められるのは、そこまでだということです。

霧の側で読むと: 後半は性能曲線の読み方に移り、水が配管を流れるときに生じる損失は給水量の2乗に比例して増えると示します。蛇口を一つ閉じて量が減れば抵抗の曲線が変わり、運転点が移って出てくる水の圧は高くなる。同時に開いている口の数で圧が動くという話で、噴霧の系なら配管の圧力損失と圧のそろえ方と重なります。