健康保険・年金への影響

家族と社会保険

副業しても本業の保険が続く条件

どういうもの?

会社員が副業をしても、本業で厚生年金と健康保険に入っている限り、その資格は続きます。副業が業務委託なら、そこで新たに社会保険に入ることはありません。変わるのは、副業先でも雇われて加入の条件を満たしたときです。保険料は本業の給与額をもとに決まります。

自分に関係ある?

副業先でも雇われる人が対象です。週の所定労働時間が20時間以上など、勤め先の規模や賃金の条件を満たすと、副業先でも加入することになります。業務委託や単発の販売だけなら、原則として本業の保険がそのまま続きます。雇用契約での副業を選ぶときは条件を先に見ておきます。

何をすればいいか

副業先でも加入の条件を満たしたら、二以上事業所勤務届などの届出を出します。両方の報酬を合わせて標準報酬月額が決まり、保険料はそれぞれの勤め先が按分して負担します。自分で届け出ないと処理が進まないので、副業先の担当にも早めに伝えます。手続きの窓口は年金事務所です。

つまずくところ

雇用保険は原則ひとつの勤め先だけで、副業先では入れないのが基本です。65歳以上の人向けに複数の仕事を合算する制度もあります。会社を辞めて国民健康保険に移ると、保険料は前年の所得で決まるため、副業が好調だった翌年ほど重くなります。退職の時期を考える材料になります。

確認先

健康保険と厚生年金の条件は日本年金機構と、加入している健康保険組合や協会けんぽの案内が確認先です。届出は年金事務所で扱います。加入の条件は段階的に改正されているため、その年の最新の案内と勤め先の総務で確かめてください。国民健康保険はお住まいの市区町村です。

解説動画: ダブルワークの税金や社会保険などについて解説。保険料はどうなるの?/税金・社会保障教育ちゃんねる

加入の判定は勤務先ごと: 社会保険に入るかどうかは勤務先ごとに判定され、掛け持ちでも労働時間は合算されない。目安は正社員の4分の3以上働くか、週20時間以上かつ月収8万8000円以上。週15時間と週16時間の2か所なら合計31時間でも、どちらでも加入できない。学生でも4分の3以上なら加入対象になる。

両方で条件を満たしたら: 2か所とも条件を満たした場合は、自分で書類を書いて年金事務所へ届け出る必要があり、保険料はそれぞれの収入で按分される。手続きが分かりにくいので、お金に困っていないなら2つ同時に加入しない働き方に調整するほうがよい、というのが動画の勧め。

保険料は片方の月収で決まる: 片方だけで加入しているなら、保険料はその勤務先の月収だけをもとに決まる。合計で決めてしまうと、保険料の半分を負担する会社側が損をするため。つまり副業を足しても本業の社会保険料が増えることはない。両方で加入したときだけ按分になる。

二重の源泉徴収は申告で戻す: 掛け持ちだと2か所で源泉徴収され、その額は正確ではないので人によっては数万円多く引かれる。年末調整は2か所ではできないため、源泉徴収票を2枚そろえて確定申告すると払いすぎた分が口座に戻る。放っておいても税務署から連絡は来ない。

副業禁止の職場では注意: 動画は最後に、副業が禁じられている職場での掛け持ちは勧めないと釘を刺している。働けば本業の勤務先に知られる可能性が高いためで、始める前に勤務先に確認しておくのが先、という締めくくり方。まとめでも社会保険を2つ持たないことと、申告しないと戻らないことを繰り返す。