/oʊ/

長母音・二重母音

/oʊ/は、goのoが表す、「オ」から「ウ」へ動く二重母音です。1つの音ではなく、動きそのものが音になっています。カタカナでは「ゴー」「ボート」と伸ばして書かれるため動きが消えがちで、goを「ゴウ」、boatを「ボウト」と意識して唇を途中ですぼめるのが、英語らしく聞かせる第一歩です。

どんな音?

「オ」から始まって「ウ」に向かって動く二重母音です。1つの音ではなく、動きそのものが音になっています。12種の母音を使った実験もあります。米国の Hillenbrand と Nearey(1999)は、男女と子どもの発話から作った合成音で、周波数の動きを止めた音は実際の動きを再現した音より聞き分けの正解率が大きく下がると報告しました。

口の作り方

「オ」の口から、途中で唇をすぼめて「ウ」へ移す。この移動を省くと日本語の「オー」になります。Rachel's English(アメリカ英語)は、あごを下げた位置からすぐ唇を丸め、舌の奥を持ち上げる動きだと説明します。強く読まない音節(okay の o)では動きが小さくなります。Christine Dunbar(SpeechModification)は、「オ」を長めに保ってからあごを閉じ気味にして唇を丸めるよう勧めます。

日本語とのちがい

カタカナでは「ゴー」「ボート」と伸ばす音で書かれるため、動きが消えます。go を「ゴウ」、boat を「ボウト」と意識するのが第一歩です。『あいうえおフォニックス』は、low は最後の小さい「ウ」を忘れないこと、law は口を縦に開ける別の音であることを教えています。Dunbar は、動かない「オ」で言う誤りが最も多く、shown が Shawn に聞こえうると指摘しています。

この音を含む語

go, boat, home, know, road, open

出典

  1. 論文・英語 Hillenbrand JM, Nearey TM(1999) Identification of resynthesized /hVd/ utterances: effects of formant contour
  2. 動画・英語 Rachel's English English Sounds - OH [oʊ] Diphthong - How to make the OH as in NO Diphthong
  3. 動画・英語 SpeechModification The Sounds of English: Vowel "O" /oʊ/
  4. 動画 『あいうえおフォニックス』英語発音 日本人が間違えやすい英語の発音「おぅ」と「おー」(low と law) フォニックスで簡単に覚えられるよ!これで英語のテストの発音問題も楽勝! [#190]

解説動画: 「オー」ではなくオウ——二重母音を喉と流れで出す/【英語発音】セイダイ音声学

この音の位置づけ: 日本語の母音が5つなのに対し、英語の母音は数え方によって15〜20あると言われると切り出し、その差が無意識のカタカナ英語を生むとしている。この音は「オ」と「ウ」の2つが重なって1つになった二重母音。アメリカ英語には日本語の「オー」のように伸ばすだけの音が無く、「オ」は「オ」と「ア」の中間になるか二重母音になるかのどちらかだと説明している。

喉と声の流れ: 1つ目のポイントは口先ではなく喉で音を作ること。日本語は口先で音を作るが英語は喉のほうで作るので、まず喉を意識するだけで音が自然に変わるとしている。2つ目は音を止めないこと。日本語は喉を閉じて区切るとクリアになるが、英語は喉がゆるんだまま次の音へ流れる。その流れに乗せて「オ」から「ウ」へ移るのが二重母音のコツ。

口の形とやりがちなミス: 3つ目は口の形で、唇は軽く丸まっていればそれでいい。必要以上に尖らせるのは要らない動きで、口先の形だけに集中すると逆効果だとしている。もうひとつの注意は音を区切ること——no を日本語のように短く止めて言うと、怒っているように、あるいは失礼に聞こえることがあるという。

カタカナ語で確かめる: 日本語になっている語で試させている。phone は「フォン」ではなく「フォウン」、open は「オウプン」、remote は「リモウト」、bonus は「ボウナス」、coach は「コウチ」。カタカナで伸ばして書かれている語ほど、実は二重母音を疑ってみるといいという整理。最後にこの音が出せると、boat のような語と「オ」と「ア」の中間で読む語をはっきり言い分けられると締めている。