/d/ + /j/ の同化
同化(別の音になる)
/d/ + /j/の同化は、語末の/d//t/の直後にyouの/j/が来ると/dʒ//tʃ/に変わって聞こえる現象で、did youは「ディジュ」、don't youは「ドンチュ」になります。息を一度止めて破裂させる/d//t/と、息を流し続ける/j/の出し方が合わさって破擦音になるためで、could you・send youにも同じことが起こります。
どういう現象?
語末の /d/ /t/ の直後に you の /j/ が来ると、/dʒ/ /tʃ/ に変わって聞こえます。Tarle Speech は、自分は don't you を「ドンチュ」、did you を「ディジュ」と言うことが多いと話し、English with Tom は could you の d と y が合わさって j の音になると説明します。
なぜ起きる
/d/ /t/ は息を一度止めて破裂させ、/j/ は息を流し続ける音で、この2つの出し方が合わさって破擦音になると Tarle Speech は説明します。Zsiga(2000)は、アメリカ英語の語の境目の /s/ + /j/(miss you など)を音響で測り、/ʃ/ に近づく変化を2つの動きの重なりで説明する主張を部分的に支持しました。/d/ + /j/ を測った研究ではありません。
聞き取りのコツ
did you や would you は、かたまりで覚えると聞き取りやすくなります。English with Tom は、いつもではないが日常会話ではよく起き、send you や lend you にも当てはまると説明します。Tarle Speech は、自分で言う必要はなく聞き取りに役立つ知識だと話します。UNLV の言語学の教科書は、don't you の t が変わるのは多くの話者だと書きます。
例
did you → ディジュ / don't you → ドンチュ / meet you → ミーチュ / would you → ウジュ
出典
- 動画・英語 English with Tom Coalescence: /d/ & /j/ - Connected speech
- 動画・英語 Tarle Speech - English Pronunciation Assimilation in English: T + Y = CH, D + Y = J | Speak English Naturally
- 論文・英語 Zsiga EC(2000) Phonetic alignment constraints: consonant overlap and palatalization in English and Russian
- 資料・英語 UNLV(ネバダ大学ラスベガス校) Chapter 11.8: Assimilation (Analyzing Language in Context)
解説動画: would you の d と y が溶けて「ジュー」になる/スポンジの英語部屋
何が起きているのか: t, d, s, z の後に y が来ると、2つの音が組み合わさって別の音になるという回。y は厳密には子音の仲間として扱うと補足したうえで、英語配信の切り抜きを教材に、実際に聞き取れるかどうか試しながら進める構成になっている。
聞き覚えのある形: d の後に you が来る would you のような形は「ウジュー」のように1つの音になる。中学校で Nice to meet you を散々練習させられるので、この変化自体は多くの人にすでに馴染みがあると指摘し、同じ仕組みが hate you や How about you といった t + you でもそのまま起きると見せている。
ジとヂの違い: ジとヂの違いが分からない人向けに、日本語の音で見分け方を補足している。「ち」に点々をつけたヂに対し、「し」に点々をつけたジは舌先が口の上側につかない。自分で確かめるならジは音を伸ばせるが、ヂは伸ばせず、伸ばそうとするとジになってしまう。
注意: カタカナ表記は本来やってはいけないものだと断ったうえで、便宜的に使っている。日本語の音と完全に対応しているわけではないため、実際の音はネイティブに聞くか、発音記号が読めるならそちらを参照するよう念を押している。