強勢の位置のずれ

強勢とリズム

強勢の位置のずれは、hotelを「ホテル」、chocolateを「チョコレート」と強く読む場所を間違え、音は合っているのに通じなくなる課題です。東京方言でアクセントのある外来語は後ろから3つ目のモーラに付く型が最も多く、英語の強勢とは別の規則で位置が決まるためで、Fieldの2005年の研究では聞き取りが大きく損なわれると報告されています。

どうなりがち?

hotel を「ホテル」、chocolate を「チョコレート」と言うように、強く読む場所が違うと通じにくくなります。Field(2005)は、強勢の位置と母音の質を変えた録音を英語が母語の聞き手と母語でない聞き手に書き取らせ、どちらも聞き取りが損なわれ、その度合いは強勢をずらした向きと母音の質が変わったかどうかに大きく左右されたと報告しています。

なぜ起きる

東京方言でアクセントのある外来語は、後ろから3つ目のモーラに付く型が最も多く、英語の強勢とは別の規則で位置が決まります。Sugahara(2016)は、音の高さで強勢を見分けられなくした2音節の英語を聞かせる実験で、日本語話者は後ろの音節が強いと答える偏りが大きく、英語話者は偏らず、韓国語話者にも偏りはありましたが日本語話者より小さかったと報告しています。

直し方

新しい単語を覚えるとき、つづりと一緒に「どこが強いか」を必ずセットにする。英語学習チャンネルの Oxford Online English は、辞書の発音記号で強勢の位置を確かめ、練習では少し大げさに、強い音節を大きく・高く・長く、弱い音節を静かに・低く・短く言うよう勧め、-tion や -ic で終わる語は語末から2つ目が強く、photograph → photography のように語尾で強勢が動く語もあると説明しています。

練習語

hoTEL, chocolate(CHOC-lit), phoTOgraphy, CALendar, deVELop, comFORTable

出典

  1. 論文・英語 Field J(2005) Intelligibility and the Listener: The Role of Lexical Stress
  2. 論文・英語 Sugahara M(同志社大学『Doshisha Studies in English』96号)(2016) Is Japanese listeners' perception of English stress influenced by the antepenultimate accent in Japanese? Comparison with English and Korean listeners
  3. 動画・英語 Oxford Online English Syllables and Word Stress - English Pronunciation Lesson

解説動画: 英単語のストレス(英語のアクセントとイントネーション①)[#102]/『あいうえおフォニックス』英語発音

日本語のアクセントとは違う: 日本語では「アクセント」と呼ぶが、英語では強調することをストレスと呼ぶ。日本語のアクセントは高いか低いかだが、英語のストレスはそれだけではないという違いから入る。

ストレスがあると何が起きるか: 音が長くなる・音程が変わる・大きな音になる・はっきり発音される—— 英語ではこれらが同時に起きる。横棒(長音記号)が無いのに長くなるという点が、日本語話者には意外なところ。

位置を間違えると通じない: つづりも読み方も合っているのに、ストレスの位置が違うだけで通じないことがある。例として career を挙げ、前にストレスを置くと carrier(運ぶ人)の意味になってしまうと説明している。

どこにあるか調べる方法: 残念ながら、つづりを見ただけでは分からない—— 音を聞くしかない。オンライン辞書で音を聞くのが一番よいが、発音記号にもストレス記号として書かれている。