蒸散(transpiration)

意味

蒸散は、植物の体内の水が水蒸気となって、葉の気孔などから出ていく現象である。

解説

植物からの水の損失の大部分は気孔を通り、最大で95%とされる。気孔以外の角皮(クチクラ)からも蒸散は起こる。気孔の開き具合は、青色光と二酸化炭素の濃度で変わる(京都大学の発表)。

1970年の研究では、ヒマワリの葉で角皮の蒸散抵抗を測り、周囲の空気の相対湿度が高いほど角皮の抵抗が小さいことを示した。著者は、この仕組みが乾燥条件への適応として働くと考察した。

気孔は二酸化炭素の取り込みと水の損失を同時に担うため、気孔の開閉を速めることで、水損失を減らせると説明されている(2022年の編集論文)。

出典

Editorial: Transport and Membrane Traffic in Stomatal Biology https://www.frontiersin.org/journals/plant-science/articles/10.3389/fpls.2022.898128/full

Effect of Environmental Factors on Cuticular Transpiration Resistance https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC396688

青色光と二酸化炭素による気孔開閉運動を制御する分子機構の解明 https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2017-12-05