ひょう
雪と氷として降るもの
ひょうは、積乱雲から降る直径5mm以上の氷の粒で、断面に層が重なることがあります。
粒の特徴(大きさ・色・透け方)
気象庁『気象観測の手引き』は直径5mmから50mmの範囲、ときにはそれ以上の氷の小粒またはかたまりとしています。単独で降るほか、いくつかがくっついて不規則なかたまりになります。断面は透明な層(厚さ1mm以上)と半透明な層とが交互に重なるもののほか、透明な氷だけのものもあります。WMO 国際雲図帳は、重なる層をたまねぎの皮にたとえ、ふつうは5枚まで、非常に大きな粒では20枚以上と書いています。
見分けの決め手(はずむか・つぶれるか・音)
大きさが先で、断面はあとから確かめる順になります。直径5mmを境に、下は氷あられや雪あられ、上がひょうです。氷あられも音を立ててはずむ粒ですが、直径は5mmに達するところで頭打ちになります。落ちた粒を割ると層の重なった断面が出ることがあり、これはあられの説明には無い特徴で、拾って確かめられる決め手です。
できる場所と気温
気象庁『予報用語』はひょうを積乱雲から降る直径5mm以上の氷塊と定めています。WMO 国際雲図帳によれば、激しい雷雨のときにしゅう雨として降る降水で、粒は核のまわりに育ちます。Dennis と Kumjian 2016 は、理想化した数値実験で上下に広く風のずれが強いと上昇流が横に伸び、粒がとどまる時間が延びて質量が増えたと報告しています。この図鑑では身の守り方を扱わず、気象庁の発表を確かめるところまでにとどめます。
気象庁の定義での境目
境目は直径5mmです。気象庁『予報用語』はあられを直径5mm未満の氷の粒とし、備考で直径5mm以上はひょうとすると書いています。気象庁『気象観測の手引き』の天気種類表でも、番号13のあられと番号14のひょうは別の欄で、粒の直径ひとつで記録の行き先が変わります。WMO 国際雲図帳は氷あられを直径が5mmに近づき、ときに5mmを超える粒とし、ひょうとの違いは主に大きさの小ささにあるとしています。
出典
- 公的機関 気象庁 予報用語「降水」
- 公的機関・英語 WMO 国際雲図帳(世界気象機関)(2017) Hail
- 公的機関・英語 WMO 国際雲図帳(世界気象機関)(2017) Small Hail
- 論文・英語 Eli J. Dennis, Matthew R. Kumjian(2016) The Impact of Vertical Wind Shear on Hail Growth in Simulated Supercells
