霧雨
雨として降るもの
霧雨は、直径0.5mm未満の水滴だけが降る、粒が浮遊して見えるほど細かい降水です。
粒の特徴(大きさ・色・透け方)
直径0.5mm未満のきわめて多数の細かい水滴だけが、かなり一様に降る降水です(気象庁『気象観測の手引き』)。同書は粒がほとんど浮遊しているように見えるとし、そのために空気のわずかな動きにも従うのが見えると続けます。『予報用語』はもっと短く「微小な雨滴(直径0.5mm未満)による弱い雨」と定義しており、どちらも粒の直径ひとつで雨と切り分けています。雨の側の定義が0.5mm以上を多くとしているので、二つの表は同じ数字を裏返しに使っています。
見分けの決め手(はずむか・つぶれるか・音)
落ちているか、浮いたままかで分かれます。霧雨の粒も落ちてはいますが、手引きによれば空気のわずかな動きにも従うほど軽く、横風があれば流されていきます。取り違えやすい霧は『予報用語』で「微小な浮遊水滴により視程が1km未満の状態」と定義され、落ちてこない現象として別に立ちます。粒が細かいので、一粒ずつを音で数えられる雨のような当たり方はしません。降水量が1時間に1mm以上になることは少なく、地面が黒く変わるまでにも時間がかかります。
できる場所と気温
かなり連続した濃い層雲から降ります(気象庁『気象観測の手引き』)。同書はこの層雲について、高さは普通は低く、ときには地面に達して霧となると書いており、雲と霧が地続きであることが分かります。層雲の雲頂付近をモデルで調べた研究は、断熱的な空気塊の中で雲粒どうしの衝突と併合が大粒の雨滴を作ると示し、乱流混合が無いと霧雨は発達しないと報告しています(Magaritz-Ronenら2016)。地上気温が0℃を下回れば、同じ粒でも着氷性の霧雨の側です。
気象庁の定義での境目
境目は粒の直径0.5mmです。0.5mm未満の細かい水滴だけがかなり一様に降るものが霧雨、0.5mm以上の粒が多くを占めるものが雨と、気象庁『気象観測の手引き』の大気現象の表は分けています。天気種類表でも霧雨が種類番号9、雨が10で、別の天気として立ちます。同書は雨滴は普通霧雨の粒よりも大きいとも書き添えており、強さや降らせる雲の型は、この線には入っていません。
出典
- 公的機関 気象庁 予報用語「降水」
- 論文・英語 Leehi Magaritz-Ronen, Mark Pinsky, Alexander P. Khain(2016) Drizzle formation in stratocumulus clouds: effects of turbulent mixing
