短枝と長枝
枝と幹の見方
短枝と長枝は、節間が縮んだ枝と、よく伸びる枝の呼び分けで、同じ木に両方があります。
指すもの
長枝は節間がよく伸びる枝で、葉は節から離れてつきます。短枝は節間が縮んだ枝です。ハンブルク大学の植物学の教材(Peter von Sengbusch)は、木や低木では長枝と短枝に分かれることが多いと書いています。同じ一本の木に両方がふつうで、ウダイカンバの調査(石原正恵・京都大学、学会要旨)では、短枝由来の枝の44%が過去に一度以上長枝へ変わっていました。
見る場所
枝を根元から先へたどり、節の間隔が急に詰まる場所を探します。イチョウの現代の葉468枚を解析した2021年の研究(Hang ら)は、位相幾何学の手法で長枝の葉と短枝の葉を区別できたと報告しています。葉の切れ込みや鋸歯を見るときは、どの枝の葉かを先に確かめます。芽の見方は冬芽に、節の並びは葉序に、葉の落ちた跡は葉痕に続きます。
見分けでの使い道
同じ木でも、枝の種類で葉の形が違うことがあります。枝の種類が違うだけだと分かれば、別種を疑わずに進めます。地中海と熱帯の木本30種を調べた2023年の研究(de Haldat du Lys ら)では、短枝を持つ種で葉面積の大半を短枝の葉が占め、短い茎は費用が少ないと報告しています。葉の大きさや切れ込みを比べる前に、枝の種類をそろえておくのが前提になります。
出典
- 論文・英語 de Haldat du Lys A, Millan M, Barczi JF, Caraglio Y, Midgley GF, Charles-Dominique T(2023) If self-shading is so bad, why is there so much? Short shoots reconcile costs and benefits.
- 論文・英語 Hang H, Bauer M, Mio W, Mander L(2021) Geometric and topological approaches to shape variation in Ginkgo leaves.
- 論文 石原正恵(京都大学)(2005) ウダイカンバにおける短枝の長枝化と樹冠構造上の意義
- 公的機関・英語 Peter von Sengbusch(ハンブルク大学)(2004) Botanik Online
