月を見る
満ち欠けの見え方と、肉眼で分かる模様。
月の見え方は、新月から次の新月までおよそ29.5日をかけて一巡りします。NASAの観望案内「Moon Phases」は、月が地球を回る公転の周期は27.3日だが、地球も太陽の周りを動くため新月から新月までは29.5日かかると説明しています。暗い新月を離れると三日月が夕方の西に細く現れ、半月になる上弦の月、丸く輝く満月、再び半月の下弦の月を経て、欠けながら明け方の東へ移り、新月へ戻ります。この並びを知っておくと、今夜の月がどの段階にいるかで、見に出る時間帯まで決まります。
新月をはさんだ細い月では、光る弧の内側に灰色の丸がぼんやり浮かぶ地球照も見えます。NASAの観望案内は、月から見た地球がほぼ満ちた姿で太陽光を強く反射し、その光が月の暗い側を照らすためだと記しています。細い弧と灰色の面を合わせると、欠けているはずの月が丸ごと一つの円として見えてきます。
肉眼でまず読めるのは、満月に近いころにはっきりする月の海の濃淡です。うさぎやカニに見立てられてきた模様で、月面の暗い部分がそのまま形として浮かびます。BBC Sky at Night Magazineの観望案内は、暗く見える地域を「海(マリア)」と呼ぶが、実際は水のない玄武岩質の溶岩地帯だと説明しています。肉眼ではまずこの濃淡だけが手がかりになるとしています。
双眼鏡に進んだら、見る時期を地形ごとに変えます。BBC Sky at Night Magazineの観望案内によれば、クレーターの立体感を出したいなら月面を斜めに照らす月の欠け際の晩が向き、太陽が正面から当たる満月では影が消えて凹凸は読みにくくなります。欠け際で狙えるのは、衝突でせり上がった中央の山や、縁が崩れてできた段差です。逆に、衝突で飛び散った物質が明るく残る光条は満月でこそ目立ち、月の南に伸びるティコの光条は1500kmにわたって筋が伸びています。
最初の数晩は、肉眼だけで月の形が日ごとに変わる様子と、満月に浮かぶ海の模様を追うだけで十分です。双眼鏡を構える余裕ができたら、欠け際の凹凸と満月の光条という、見ごろが逆になる二つの見方を切り替えてみます。
