最初の1件を見つける
実績が無い段階での探し方と、選び方。
実績が無い段階では、探す前に受ける仕事の種類を1つに絞る。種類を決めずに幅広く探すと、見る案件も使う時間も散らばり、どれも深く比べられない。向いているのは、すでに出ている依頼に応じるだけで仕事が成立する種類で、Webライティングや校正・校閲のように文章を直したり整えたりする分野は、自分で客を一から集める手間が要らない。反対に、自分で作った物を売る形は、売れるまでに時間がかかり、収入の出ない期間が続きやすい。
種類を決めたら、探し方は大きく二つに分かれる。一つは、同じ分野で既に仕事をしている人をSNSで見つけて関係をつくり、今できることを自分から伝える動き方になる。もう一つは、同じ分野に関心を持つ人たちから見られる場所に身を置き、低い価格でもできることを示し続けて声がかかるのを待つ動き方になる。どちらも、最初の数件は実績の無さを価格の低さで補う前提に立つ。
声をかける相手に見せる物が無いと、どちらの動き方も進まない。実在の依頼で作った物でなくても、自分で課題を立てて仕上げた制作物は実績のつくり方に数えてよく、依頼で作った物ではないと正直に示せば問題にならない。提示する額も、単価の決め方で出した計算上の下限よりまず下げ、相手が引き受けやすい低さから始めたほうが最初の一件は通りやすい。一件ごとに少しずつ上げていけば、同じ額に縛られたままにはならない。
声をかける相手も選ぶ。実績の無い段階では、規模が大きすぎる相手には声が届きにくく、規模が小さすぎる相手には払う余力が無い。続けて仕事を発注していて、払う余力がある相手を狙う。分野選びも同じ考え方で、広い分野のまま応募すると件数の多い競争に埋もれるため、広い分野の中の狭い条件まで絞ると、応募先の数は減っても競争相手は大きく減る。ただし絞りすぎて、その条件を求める人がそもそも存在しない分野を選ぶと、件数を減らしただけで終わる。狭い条件で実績ができたら、そこから近い分野へ少しずつ広げていく。
最初の目標も小さく置く。いきなり安定した収入を目指すと動き出しが重くなるため、まずは一件だけを通すことに絞る。実績が無い状態から最初の一件までは、数週間から数か月かかることが多く、応募してすぐに返事が来ないことも普通に起こる。この期間を甘く見て一つの方法だけに賭けると、連絡が来ないまま時間だけが過ぎるので、営業と発信は並行して動かしておく。
