条件を決めて受ける

内容・期限・金額・支払いを、書面で確かめる。

受ける前に決めておくことは4つで、内容・期限・金額・支払いの条件を指す。口約束のまま進めると、終わってから「言った」「言わない」の言い合いになりやすい。決めた内容は、あらためて契約書を作らなくても、メールやチャットのメッセージのように残る形で相手に送っておけば足りる。

フリーランス・事業者間取引適正化等法の対象になる取引では、発注する事業者の側に取引条件を書面か電磁的方法で示す義務がある。示す項目は、双方の名称、業務を委託した日、内容・期日・場所、報酬の額と支払期日、検査をするならその完了日、現金以外で払うなら支払方法まで及ぶ。取引条件を示す通知は、電子メールやチャットで送る方法のほか、記録したファイルを渡す方法でもよい。双方がスクリーンショットなどで保存しておくと、あとで食い違いが起きても確かめやすい(公正取引委員会のQ&A)。口頭だけで委託し、取引条件を示す通知をしないことは、同法の明示義務に反し、受領を拒んだと扱われるおそれがあるとされる(公正取引委員会のQ&A)。

金額がまだ決まらないという返事には注意する。諸経費などを「別途協議」とする記載が認められるのは、取引の性質上その時点で客観的に決められない正当な理由があり、受ける側に不利益がない場合に限られる(公正取引委員会のQ&A)。決める材料が揃った時点で、速やかに金額を示す約束になっているかを確かめる。自分から示す側なら、見積もりの出し方で先に数字を固めておくと、あとの「別途協議」に流されにくい。

フリーランス・トラブル110番に寄せられる相談には、報酬がはっきりしないまま作業させられる、納品後に出来栄えを理由にした減額ややり直しを求められる、期限の遅れで違約金を取られ報酬が半分になる、元請からの入金が無いことを理由に支払いを拒まれる、といった型が並ぶ。どの状態を納品の完了とするかという検収の基準と、完了したあとに内容が違うと分かったときの契約不適合責任にもとづく請求は、受ける前に決めておく範囲に含める。フリーランス・事業者間取引適正化等法の対象になる取引の支払期日は、給付を受け取った日から原則60日以内のできるだけ短い期間で定める(厚生労働省)。

成果物を別の用途でも使ってよいかという二次利用の範囲や、仕事で知った情報を外に出さない秘密保持契約が要るかも、受ける前に詰めておく内容の一部になる。書面にする前の時点で条件が曖昧なまま進みそうなら、断り方も参考に、その場で受けずに持ち帰ってよい。

この節に出てくる図鑑の項目

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