ラウド・スクリーム系
激しい曲
叫び声を技術として組み込んだ激しい曲
どんなジャンル?
叫び声を表現として組み込んだ曲で、歪んだ声と普通の声を行き来する作りになっています。歪みは喉を潰して作るものではなく、声帯より上の部分を鳴らして出すとされます。ただ独学で当てるのは難しく、喉を痛めずに扱えるようになるまで数か月から年単位かかる人もいます。
歌い方のポイント
いきなり叫ばず、エッジボイスで声帯を軽く鳴らすところから始めます。低く濁った音が出たら、息の量を増やさずに口の奥を広げて音量だけ足していく。この確認だけで十分ほどは使います。喉が痛んだ時点で間違いなので即やめます。部屋ではエコーを少し足すと、荒い部分がなじんで聞こえます。
選ぶときの目安
向き不向きがはっきり分かれます。試すなら、ふだんの声で小さく濁らせられるかが最初の関門で、できない人が本番で当てにいくと事故になります。歪みなしで歌い切る選択も普通にありで、試すとしてもその日の最後の一曲にするほうが、席の空気も自分の喉も無事です。
つまずくところ
無理な発声で喉を痛めた例は知られていて、出血や声帯のしこりという形で出ることもあります。かすれが翌日も残る、二週間以上声が戻らない、息が漏れる感じが続く、そのどれかがあれば自己判断せず耳鼻咽喉科へ。歌ったあとはクールダウンを必ず入れてください。
解説動画: がなり声をマスターするためのボイトレ講座。【feat. MAHONE先生】/しらスタ【歌唱力向上委員会】
声帯の上でもう一枚鳴る: がなりは専用の発声ではなく、普段の歌声にノイズを足したもの。声を作る声帯の上には仮声帯という別の組織があり、この二つが同時に動く状態をがなりと呼ぶ。だから地声にも裏声にも乗せられる成分で、ノイズ専用の器官があるわけではない。
三段階で組み立てる: 練習は三段階。まず男性ならラ、女性ならレあたりの、たいていの人が出せる高さの地声を、いま鳴っているのは声帯だと意識しながら出す。次に咳払いをして、喉が揺れる部分が仮声帯だと体で覚える。最後にその二つを同時に動かす。腹を叩くのと胸を叩くくらい別の場所なので、同時に動かすこと自体はできる。
咳払いができない人: レッスンでも咳払いがうまくできない人がいて、そこで止まるとがなりまで進めない。原因の一つは息の量の不足で、組織を動かすエネルギーが足りていないから思い切り吐く。もう一つは喉仏の位置が中途半端なときで、唾を飲むように上げるか思い切り下げるかで変わる。
地声が先、ノイズは後: ノイズの優先度は高くない。がなりたい一心で地声を抜いて息っぽくしたり、重く力ませたりすると喉を痛めるリスクが上がる。芯の抜けた声に乗せると喉の奥が痒くなる。普通の声をきちんと出すほうを優先して、乗ってきたらラッキーくらいでいいと言う。
合わせ方は人による: 二段階目で見つけた喉仏のポジションは、二つを合わせるときにも効く。どちらかに寄せると合わせやすくなるが、上げるのと下げるの、どちらが楽かは人によるので、両方を試して自分の側を探す。そのうえで、がなりは喉に良い発声ではないと念を押している。