ソロランクで地味に差がつくのが、試合中の買い物です。多くの人は得意ヒーローの「おすすめビルド」を名前で覚えていて、ショップを開いたら並んでいるアイテムを上から順に買っていきます。普段はそれで十分回ります。ところが相手の編成が想定とズレた試合(前衛が二枚重なっている、魔法ダメージ源が二人そろっている、ライフスティールでしぶとく粘るヒーローがいる)になると、覚えたビルドをそのままなぞった側から溶けていきます。おすすめビルドは「平均的な試合」に向けた初期設定であって、目の前の一戦への最適解ではないからです。だからこそ、名前ではなく「効果」で選べるようになると、買い物はそのまま相手へのカウンターに変わります。この記事は、装備とアルカナを“種類で選ぶ”感覚を、一覧の引き方とあわせて整理したものです。
「おすすめビルド通り」が崩れる瞬間
おすすめビルドが役に立たない、という話ではありません。むしろ出発点としては優秀で、何も考えずに握れる安心感があります。問題は、それが「相手が平均的に散らばっている前提」で組まれていることです。実際のランクマッチは、都合よく平均に収束してはくれません。
たとえば相手の火力が物理に寄っているのか魔法に寄っているのかで、積むべき防具はまるで変わります。前衛が固くて削りきれないなら、火力アイテムをもう一枚足すより貫通を差し込んだほうが通ります。回復スキルやライフスティールで粘る相手には、こちらの火力を上げるより、相手の回復量を削ぐ一手のほうが効きます。おすすめビルドはこうした分岐を平均化して均した結果なので、対面が偏った瞬間に噛み合わなくなる。名前で覚えている人はここで手が止まり、偏った相手にも同じ並びを買い続けてしまいます。買い物で負けるのは、たいてい知識不足ではなく、覚えたビルドを対面に合わせて動かせないことのほうが原因です。
装備は「カテゴリ」で見ると差し替えが利く
この手詰まりから抜ける最初の一歩が、装備を製品名ではなくカテゴリで捉えることです。Honor of Kings(オナーオブキングス)の装備は、大きく攻撃系・魔法系・防御系・移動系(ブーツ)・ジャングル系に分かれています。名前を全部覚える必要はなく、「今ほしいのはどのカテゴリの効果か」を先に決めれば、あとはその棚から選ぶだけになります。
なかでも試合結果を動かしやすいのが防御系です。防御には物理防御と魔法防御があり、これは相手のダメージ源に合わせて選ぶものです。キルを取ってくる主軸が物理なら物理防御を、魔法なら魔法防御を厚くする。両方が脅威なら、両にらみで一枚ずつ、といった判断になります。ここを「おすすめビルドに書いてあった防具」で固定してしまうと、魔法アタッカーが濃い相手に物理防御ばかり積んで、当たってもいないのにじわじわ削られる、という事故が起きます。カテゴリで見られると、この事故はかなり減らせます。装備がカテゴリ・段階・効果(数値入り)で並んでいるオトモリンバオの装備一覧を一度眺めておくと、「防御系にはこういう選択肢がある」という棚のかたちが頭に入ります。
「貫通」と「回復カット」。効果で刺す一手
カテゴリの発想が身につくと、おすすめビルドには載っていない“刺し込み”の一手が見えてきます。代表が貫通と回復カットです。
貫通は、相手の防御を無視してダメージを通すための効果です。前衛やタンク寄りのヒーローは防御を高く積んでくるので、こちらの火力をいくら上げても額面どおりには通りません。そこで防御を割り引く貫通を差すと、同じ火力でも実際に入るダメージが跳ね上がります。固い相手を「もう一枚火力」で殴り続けるのか、「貫通」で通りを良くするのか。この選択肢を持てるかどうかが、長引く試合での削り合いを左右します。
回復カットは、相手の回復量を下げる効果です。ライフスティールで粘るファームや、回復スキルを持つヒーロー、あるいは回復役がいる編成に対しては、火力を追加するよりこちらのほうが効くことがよくあります。殴っても殴っても戻される展開を、回復カット一枚で断ち切れる場面は少なくありません。どちらも「相手がこういう構成のときだけ光る」効果なので、平均化されたおすすめビルドからはこぼれ落ちがちです。効果ごとにどの装備がどれだけの数値を持つのかは版やシーズンで動くため、ここでは具体的な数字を断定しません。貫通量や回復ダウンの割合は一覧で見比べて、その試合の対面に合う一枚を選ぶのが確実です。
段階を知ると「今なにを先に買うか」が変わる
装備は完成品だけでできているわけではなく、途中のパーツ(段階)を組み合わせて仕上がっていきます。この段階を意識できると、買い物は「何を買うか」だけでなく「どの順で買うか」の勝負になります。
早めに戦いたい試合では、完成を待たず、途中パーツの時点でも効き目のある一手を先に確保して主導権を握る。逆に守ってじっくり伸ばす試合なら、少し無理をしてでも大きい完成品を優先し、後半の一段跳ねを狙う。同じ最終ビルドでも、パーツをどう積み上げるかで試合中盤の強さのカーブは変わります。おすすめビルドは基本的に「完成形」を示すものなので、この途中経過は自分で設計するしかありません。各装備がどの段階に位置し、途中でどんな効果を持つのかを一覧でたどれると、「今日はこういう試合展開だから、この順で積む」という判断ができるようになります。
アルカナは試合前に決める“静かな一手”
装備が試合中の判断なら、アルカナ(銘文)は試合前に決めておく強化です。セットしておくと最初から効いていて、試合中に買い替えることはできません。1つひとつの数値は小さく、地味です。けれど一枚のページにそろえた合計は無視できず、序盤のレーン戦の当たりの強さや、最初のスパイクの速さに静かに効いてきます。
アルカナも、色や名前で覚えるより効果で束ねるほうが扱いやすいです。貫通に寄せる、耐久に寄せる、クールダウン短縮に寄せる、ライフスティールに寄せる。狙う方向を先に決めて、その方向の数値が大きいものでページを埋めていく。ヒーローの勝ち筋に合わせて「この子は序盤から殴りたいから攻撃と貫通」「この子は打たれ強さがほしいからHPと防御」と設計すると、装備の考え方ときれいにつながります。どのアルカナがどのレベルでどれだけの数値を持つのかは、効果とレベル(段階)つきで並んだオトモリンバオのアルカナ一覧で見比べられます。細かな数値を覚えていなくても、「この効果がほしい」から入る引き方ができます。
「効果で選ぶ」が身につくと、図鑑のおすすめも活きる
ここまで来ると、最初に少し突き放した「おすすめビルド」が、今度はちゃんと使える道具に変わります。効果で考えられる人にとって、おすすめは“従う台本”ではなく“調整前のたたき台”になるからです。基本はおすすめから入り、相手が物理に偏っていれば防具を差し替え、前衛が固ければ貫通を足し、回復持ちがいれば回復カットを差し込む。土台があるぶん、判断は速くなります。
各ヒーローの勝ち筋やおすすめ装備・アルカナ、強みの出る時期はオトモリンバオのヒーロー図鑑にまとまっているので、たたき台はそこで拾えます。あとは「効果で選ぶ」引き出しをどれだけ持っているかです。装備やアルカナの効果は、名前と結果を一度に丸暗記しようとすると多すぎて挫けますが、「物理防御はこういう時」「貫通はこういう時」と効果の単位で覚えていけば、細かい数値は一覧で確認すればいい、という身軽な覚え方に変わります。アプリの暗記トレーニングも、装備やアルカナを効果の単位で反復できるようになっているので、覚えるならこの粒度がおすすめです。
おわりに
買い物で迷うのは、多くの場合「知識が足りない」からではなく、「名前で覚えているせいで、対面に合わせて動かせない」からです。装備は攻撃・魔法・防御・移動・ジャングルのカテゴリで捉え、防具は相手のダメージ源に、貫通は固い相手に、回復カットは粘る相手に。アルカナは試合前に効果の方向を決めて束ねる。この“種類で選ぶ”感覚さえ持てれば、細かい数値は覚えていなくても、必要なときに一覧で引けば足ります。まずは自分の得意な一体で、おすすめビルドを一度「効果」に読み替えてみてください。ショップの前で手が止まらなくなります。効果・カテゴリ・段階つきで装備とアルカナを引けるオトモリンバオを、買い物の相棒にどうぞ。
