自然・危険生物図鑑 | オトモネイチャー

ツキノワグマは、本州の山に普通にいるクマ。

ツキノワグマ
写真: Guérin Nicolas (messages) / CC BY-SA 3.0(Wikimedia Commons)

見分け方

本州と四国に分布し、体長1.2〜1.5m、体重はオス約80〜130kg・メス50〜80kgほど(あきた森づくり活動サポートセンター)。胸の白い月の輪が名前の由来です。森林総合研究所などによる足尾・日光山地の体毛の分析(延べ148頭)では、秋はどのクマもドングリ中心の食生活でした。不作の年は餌を求めて標高の低い里まで行動圏を広げます。研究者の小池伸介さんは、年間の摂取カロリーの約8割を秋の3か月でとると番組で語っています。

危険・注意

本来は臆病ですが、子連れの母グマが最も危険です。食べることに夢中のクマは、近づく人に気づかないことがあります(あきた森づくり活動サポートセンター)。外傷43事例のうち顔面が86%、頭部が63%を占め、守るべきは顔から上です。人身被害は7割が林内で起き、山菜・キノコ採りが全体の2割を占めます(長野県)。放置された食べ物はクマを人里へ誘います(森林総合研究所)。

出会ったら

複数で歩き、鈴・ラジオ・笛で音を出し、朝夕の薄暗い時間帯は避け、水音で接近に気づきにくい川沿いでは注意します。残飯や生ゴミは捨てず、食料をクマに取らせません。出会ったら背を向けて走らず、大声も出さず、ゆっくり後ずさりします。避けられない距離なら福井県は伏せて頭と首を守るよう案内し、米国の国立公園局はテント内で襲われたらクマの種類によらず反撃するよう述べています。スプレーの携帯も勧められています。

解説動画

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クマに出会わない歩き方と、遭遇したときの対処

概要

本州と四国にすむのがツキノワグマで、北海道のヒグマとは分けて紹介される。雑食で植物や虫を食べることが多く、動物の死骸をあさることもある。体は大きいが基本は臆病な性格で、人の気配を感じると自分から離れていくのが本来の習性。ただし人の生活圏に居着いて人慣れした個体や、餌を与えられて人間を食べ物と結びつけた個体は危険になる。クマ鈴は意味がないとも言われるが、逃げる習性がある以上音を出すこと自体は有効だと説明している。

出会わないために音を出す

対策で最も大事なのは出会わないこと。まず人がいると知らせるために鈴・ホイッスル・ラジオ・同行者との会話で音を出す。人が多いルートでクマが出にくいのは常に音があるため。霧の日・早朝・日暮れ前・沢沿い・強風・雨の日は音がかき消されて伝わりにくく、鉢合わせの危険が上がるので、より意識して音を出す。単独行は会話がない分リスクが高い。ほかに、動物の食べかけの死骸は食べに戻ってくる可能性があるので近づかない、食べ物の匂いを出さないことを挙げている。

遠くで見かけたとき

遭遇したときの基本は驚かさず、走らず、ゆっくり離れるの三つ。100mほど離れているなら、気づかれないようにゆっくり後退する。このとき背中を向けず、クマを見たまま下がる。目が合ったのにクマが近づいてくる場合は、人間と認識せず獲物と見ている可能性が高いので、腕を大きく振って人であることを伝える。怖い場面でこれを冷静にやれるかが問題だと話している。

近距離での対処

距離が近いときはクマの防衛本能を刺激しないことが要になる。大声を出さない、走らない、睨みつけない。クマを見ながらゆっくり後退するのは遠距離と同じで、離れる途中に襲われる可能性もあるため、クマスプレーを持っていればすぐ使える状態に準備しておく。

襲われてしまったとき

クマの初手はブラフチャージと呼ばれる威嚇の突進であることが多く、一度目の突進は直前で止まって引き返すことが多いとされる。その間に木などの障害物を間に挟みながらゆっくり離れる。本気の突進なら、クマスプレーを鼻や目をめがけて使う。持っていない場合は首を両手で押さえてうつ伏せに丸まる防御姿勢をとる。背中はザックがある程度守ってくれる。仰向けになると急所だらけで一撃が致命傷になる。死んだふりではなく、致命傷を避けて凌ぐための姿勢だと説明している。

出典: 登山のYouTuberりょーじ(YouTube)で動画を見る ▶

出典

  1. 公的機関 長野県(2026年9月18日更新)(2026) ツキノワグマについて知っていただきたいこと【県民の皆様・長野県を訪れる皆様へ】
  2. 公的機関 福井県(2025年10月15日更新)(2025) ツキノワグマによる人身被害防止のために
  3. 公的機関 森林総合研究所・東京農工大学・東京農業大学(2020年5月12日発表)(2020) クマそれぞれのお食事メニュー ~性別と年齢で変わる食生活~
  4. 公的機関 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 ツキノワグマの出没メカニズムの解明と出没予測手法の開発
  5. 資料 あきた森づくり活動サポートセンター(2026年7月10日更新)(2026) ツキノワグマの生態と対策
  6. 公的機関・英語 National Park Service(米国)(2025) Staying Safe Around Bears
  7. 動画 NewsPicks /ニューズピックス 【解明】クマの話は、日本の構造問題だった(小池伸介/ツキノワグマ/ヒグマ/出没/捕獲/駆除)