副業の全体像

仕事・契約・お金・税・時間が、1件の中でどうつながるかを一望する。

仕事・契約・お金・税・時間の5つが、1件の仕事の中でどう重なるかを先に一望する。どれか1つだけを整えても、ほかが抜けていれば、受けた仕事は入金まで届かない。

まず仕事選び。副業の種類は、Webライティングや動画編集のように依頼ごとに時間を切り出して売る仕事と、ブログ運営やイラスト素材・LINEスタンプの販売のように一度作ったものが後からも売れ続ける仕事に分かれる。独立行政法人労働政策研究・研修機構が2017年に実施し2023年に公表した調査では、仕事をしている人のうち副業をしている人は7.2%、収入が最も多い副業の形態はパート・アルバイトが41.4%、フリーランス等が24.9%、始める理由の最多は「収入を増やしたいから」で54.9%だった。

次は受ける前の段取り。実績のつくり方が無い最初の段階では、単価の決め方と見積もりの出し方を先に固め、内容・期限・金額を書面で残してから受ける。フリーランス・事業者間取引適正化等法(令和6年11月1日施行、公正取引委員会・中小企業庁・厚生労働省が所管)は、従業員を使う発注事業者に取引条件の明示を義務づけ、SNS等での募集情報には氏名・住所・連絡先・業務内容・従事する場所・報酬の6項目を欠かせないと定める。

受けたあとは納期の見積もりと連絡のリズムで進み方を揃え、追加の依頼が出たら修正回数を先に決めるの項目に戻って条件を確かめる。納めたら請求書の出し方で請求し、入金サイクルと資金繰りで期日を確かめる。同法は、給付を受領した日から原則60日以内に報酬を支払うことを発注事業者に義務づけている。

受け取った額は会計ソフトでの記帳で売上と経費を残す。副業の収入は多くの場合、ほかの所得に当たらない雑所得になり、総収入金額から必要経費を引いて計算し、損失が出てもほかの所得と相殺できない。前々年の業務に係る収入が300万円を超えると現金預金取引等関係書類の保存が、1,000万円を超えると確定申告での収支内訳書等の添付が要る(国税庁)。

最後は続け方。同じ調査では、副業にかける時間は週平均14.5時間で、10〜20時間未満が26.4%と最も多い。本業との時間配分を決めずに受け続けると、燃え尽きを防ぐややめどきの決め方を考える前に本業に響く。仕事・契約・お金・税・時間を一巡したら、同じ流れを別の仕事の種類でもう一度たどってみるとよい。

この節に出てくる図鑑の項目

出典